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「カミソリシュート」を生んだ岡山東商が県勢初の甲子園V【ふるさとの夏物語~昭和編】

2022.06.06

「カミソリシュート」を生んだ岡山東商が県勢初の甲子園V【ふるさとの夏物語~昭和編】 | 高校野球ドットコム
岡山東商のユニホーム

 2022年も高校球児の目標、夏の甲子園への道がスタートする。今年は「古豪」と言われるチームの復活が話題のひとつとなっているが、「昭和」の時代、1927年(昭2)13回大会から1988年(昭63)70回大会を駆け抜けた代表校を中心に夏の甲子園出場校を振り返る企画「ふるさとの夏物語~昭和編」。今回は岡山を紹介する。

 昭和時代に夏甲子園に出場したチームの出場回数上位ランキングは以下の通り。

1位 岡山東商 10回 
2位 倉敷工 7回
3位 岡山南 4回

 岡山東商は昭和の時代、のちに大洋(現・DeNA)投手として日本を代表する右腕となる平松政次投手を生んだ。1965年(昭40)のセンバツで39イニング連続無失点の大会記録樹立で岡山県勢初の甲子園優勝を導いた。春夏連覇を目指して夏も甲子園に乗り込んだが、初戦は降雨ノーゲーム。予選の疲労もあって恵の雨になるかと思われたが、再試合で日大二(東京)に敗れている。この年の倉敷商にはのちにヤクルトのエースにもなった松岡弘投手もいて、平松は松岡に投げ勝って春夏連続甲子園を決めている。

 岡山東商その後、1971年(昭46)と1978年(昭53)に2度ベスト4に輝いた。1971年には報徳学園(兵庫)、県立岐阜商と全国の強豪を破って4強入り。桐蔭学園(神奈川)に敗れた。また1978年は、取手二(茨城)福井商、旭川竜谷(北海道=現・旭川龍谷)と破り、準々決勝では延長10回サヨナラで豊見城(沖縄)を下して4強入りした。ここも高知商に敗れて決勝進出はならなかったが、平松投手が後輩に残したものは大きかった。

 岡山初代表は岡山一中(現・岡山朝日)で、初勝利も初出場のときの岡山一中が初戦でマークした。最高成績は1999年(平11)、岡山理大附の準優勝。岡山県勢の通算成績は64勝65敗。勝利数の都道府県ランキングは25位タイ。

★岡山県勢の代表回数上位ランキング(複数回以上)
1位 岡山東商 11回  
1位 倉敷商  11回 
3位 倉敷工  9回  
3位 関西   9回 
5位 岡山理大附 5回
5位 岡山南  5回  

★岡山県勢の甲子園勝利数上位ランキング
1位 倉敷工 14勝(4強2回)
2位 岡山東商 11勝(4強2回)
2位 関西   11勝(4強1回、8強2回)
4位 倉敷商  8勝(8強2回)
5位 岡山理大附 6勝(準優勝1回)

[page_break:岡山の夏甲子園出場校一覧]

【岡山の夏甲子園出場校一覧】
1回 1915(大4) ー
2回 1916(大5) ー
3回 1917(大6) ー
4回 1918(大7) ー
5回 1919(大8) ー
6回 1920(大9) ー
7回 1921(大10) 岡山一中
8回 1922(大11) ー
9回 1923(大12) ー
10回 1924(大13) ー
11回 1925(大14) ー
12回 1926(大15) ー
13回 1927(昭2) ー
14回 1928(昭3) ー
15回 1929(昭4) ー
16回 1930(昭5) ー
17回 1931(昭6) ー
18回 1932(昭7) ー
19回 1933(昭8) ー
20回 1934(昭9) ー
21回 1935(昭10) ー
22回 1936(昭11) ー
23回 1937(昭12) ー
24回 1938(昭13) ー
25回 1939(昭14) ー
26回 1940(昭15) ー
27回 1941(昭16) 戦争のため中止
   1942(昭17) 戦争のため中止
   1943(昭18) 戦争のため中止
   1944(昭19) 戦争のため中止
   1945(昭20) 戦争のため中止
28回 1946(昭21) ー
29回 1947(昭22) ー
30回 1948(昭23) 関西
31回 1949(昭24) 倉敷工
32回 1950(昭25) ー
33回 1951(昭26) 岡山東
34回 1952(昭27) ー
35回 1953(昭28) ー
36回 1954(昭29) ー
37回 1955(昭30) 玉島
38回 1956(昭31) ー
39回 1957(昭32) ー
40回 1958(昭33) 倉敷商
41回 1959(昭34) 倉敷工
42回 1960(昭35) ー
43回 1961(昭36) 倉敷工
44回 1962(昭37) 倉敷工
45回 1963(昭38) 岡山東商
46回 1964(昭39) ー
47回 1965(昭40) 岡山東商
48回 1966(昭41) 岡山東商
49回 1967(昭42) 倉敷工
50回 1968(昭43) 倉敷工
51回 1969(昭44) 玉島商
52回 1970(昭45) 岡山東商
53回 1971(昭46) 岡山東商
54回 1972(昭47) ー
55回 1973(昭48) 岡山東商
56回 1974(昭49) 玉島商
57回 1975(昭50) 岡山東商
58回 1976(昭51) 岡山東商
59回 1977(昭52) 水島工
60回 1978(昭53) 岡山東商
61回 1979(昭54) 倉敷商
62回 1980(昭55) 岡山理大附
63回 1981(昭56) 岡山南
64回 1982(昭57) 関西
65回 1983(昭58) 岡山南
66回 1984(昭59) 岡山南
67回 1985(昭60) 岡山南
68回 1986(昭61) 倉敷工
69回 1987(昭62) 関西
70回 1988(昭63) 倉敷商
71回 1989(平1) 倉敷商
72回 1990(平2) 岡山城東
73回 1991(平3) 岡山東商
74回 1992(平4) 倉敷商
75回 1993(平5) 岡山南
76回 1994(平6) 関西
77回 1995(平7) 関西
78回 1996(平8) 倉敷工
79回 1997(平9) 倉敷商
80回 1998(平10) 岡山城東
81回 1999(平11) 岡山理大附
82回 2000(平12) 岡山理大附
83回 2001(平13) 玉野光南
84回 2002(平14) 玉野光南
85回 2003(平15) 倉敷工
86回 2004(平16) 岡山理大附
87回 2005(平17) 関西
88回 2006(平18) 関西
89回 2007(平19) 岡山理大附
90回 2008(平20) 倉敷商
91回 2009(平21) 倉敷商
92回 2010(平22) 倉敷商
93回 2011(平23) 関西
94回 2012(平24) 倉敷商
95回 2013(平25) 玉野光南
96回 2014(平26) 関西
97回 2015(平27) 岡山学芸館
98回 2016(平28) 創志学園
99回 2017(平29) おかやま山陽
100回 2018(平30)創志学園
101回 2019(平31)岡山学芸館
102回 2020(令2)(コロナで中止)
103回 2021(令3) 倉敷商

※岡山一中=現・岡山朝日
 岡山東=現・岡山東商
 玉島=現・玉島商

(文=浦田由紀夫

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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