【動画】125年の歴史持つ実力校・下妻一 茨城有数の進学校の秋4強の裏側にあった自由な発想
下妻一の練習模様
県大会、関東大会を制した明秀日立を筆頭に、土浦日大や常総学院などの強豪私学がひしめく茨城県。一方で藤代や水戸商、竜ヶ崎一といった公立校にも力のあるチームは多い。そんな茨城の公立校で125年の歴史があり、昨年の秋季大会で4強入りを果たしたのは下妻一であった。
学校の歴史があることはもちろんだが、偏差値62を記録する進学校という一面も持ち合わせる。そうした面が評価されて、今センバツに向けて、茨城県の21世紀枠推薦校にも選ばれた。
この結果に繋がったのは打線の好調が大きかった。
昨年、8、9月は新型コロナウイルスの影響で全体練習はできなかった。秋季大会まで時間がない中、多くのチームは練習量で遅れを取り戻そうとするところだろうが、靍見監督は「自主練習で培った考えて取り組む姿勢を生かそう」ということで、練習法を変えた。
打撃練習といえば、選手たちを班分けしてローテーションさせる方法が、高校のみならずプロでも見られる。しかし下妻一はそれを廃止した。打撃練習の時間に、いくつかのメニューを準備して、選手たちが好きに選択できるようにした。自身の調子などによって柔軟に選べる幅を持たせた練習法にしたことで、待ち時間がほとんどなくなり、バットを振り込む時間が増えたのだ。
チームとして時期ごとにどういった方針で試合に挑むのか。そのために日々の練習をどうするのか。スケジュールと照らし合わせて目的意識を明確にさせたことで、組織力を高められたという。
普段の学校生活で培った思考力を生かして、練習でも効率的かつ目的をもって取り組むことで、秋の4強という結果をつかんだ。春季大会でも同様の結果を残し、悲願の甲子園へ勢いづけられるか。
気になる下妻一の練習模様は高校野球ドットコムの公式YouTubeチャンネルで配信されている。