九州国際大付は勝利数4位にランクイン　福岡県勢のセンバツ勝利数1位は県内有数の古豪

佐倉侠史朗

トーナメント表
・浦和学院、敦賀気比などが属するブロック
・大阪桐蔭、花巻東などが属するブロック
・ベスト8以上の組み合わせ

大会特集
・第94回センバツ大会概要
・第94回センバツ出場校一覧
・BIG4特集
・第94回センバツ注目選手【投手】
・第94回センバツ注目選手【野手】
・インタビュー記事一覧
・コラム記事一覧
・2021年秋の大会 上位進出校一覧
・出場校に在籍する日本代表経験者

　2022年第94回選抜高校野球大会（[stadium]阪神甲子園球場[/stadium]）の組み合わせ抽選が行われ、大会は3月18日開幕する。

　1924（大正13）年から開催された大会は今年で94回目。過去、選抜されたチームの歴史を全国47都道府県別に振り返ってみる。

　今回は福岡。今年のセンバツには九州国際大付が出場を決めた。昨年秋に福岡を制すると、九州大会でも優勝。圧倒的な打力を誇って、11年ぶり3回目のセンバツ切符を手にした。

　過去、福岡でのセンバツの出場回数上位ランキングは以下の通り。

＜福岡センバツ出場回数上位ランキング＞
1位　小倉　　　　11回
2位　小倉工　　　9回
3位　柳川　　　　8回
4位　福岡大大濠　5回
4位　福岡工　　　5回
4位　久留米商　　5回

　福岡県勢のセンバツ初出場は、第8回（1931年）大会の小倉工。戦前は小倉工と福岡工の2強時代だったが、戦後から小倉が台頭。その後久留米商など、公立勢の出場が多かった。1980年代からは私立勢の出場も増えているが、小倉がトップを守っている。これまで福岡からの21世紀枠出場校はない。

　センバツの勝利数上位ランキングは以下の通り。
1位　小倉　　　　　12勝（準優勝2回、4強2回、8強1回）
2位　小倉工　　　　6勝（8強2回）
3位　博多工　　　　5勝（4強2回）
4位　九州国際大付　4勝（準優勝1回）
4位　福岡大大濠　　4勝（8強2回）

　福岡県勢のセンバツ初勝利は、第9回（1932年）大会で2回目の出場となった小倉工。初戦で鳥取二中（現・鳥取東）に3対2で9回サヨナラ勝ちした。福岡県勢のセンバツ優勝はなく、最高成績は準優勝。小倉が2回、九州国際大付が1回、決勝の舞台で涙をのんでいる。

第19回（1947年）大会＝小倉中
2回戦：2－1　京都一商（現・西京＝京都）
準々決勝：2－1　岐阜商（現・県立岐阜商＝岐阜）
準決勝：1－0　城東中（現・高知追手前＝高知）
決勝：1－3　徳島商（徳島）＝延長13回

　エース福嶋 一雄氏にとっては、初の全国舞台となったセンバツ。決勝は惜しくも延長戦の末に敗れたが堂々の準優勝だった。この年の夏は小倉中として、翌年1948年の夏は小倉高として福嶋がチームを引っ張り夏連覇に貢献する。

第83回（2011年）大会＝九州国際大付
1回戦：7－1　前橋育英（群馬）
2回戦：4－2　日本文理（新潟）
準々決勝：5－4　北海（北海道）
準決勝：9－2　日大三（東京）
決勝：1－6　東海大相模（神奈川）

　東日本大震災が起こった年で、センバツ開催が危ぶまれたが「がんばろう‼日本」のスローガンのもと開催された。ダルビッシュ 有投手（米パドレス）らを育てた故若生正広監督の元、九州国際大付ナインが準優勝した。エース三好 匠投手は楽天ドラフト3位で（現広島）、4番だった髙城 俊人捕手はDeNAドラフト2位でプロ入りした。　

　福岡県勢のセンバツの通算成績は60勝82敗。都道府県別勝利数ランキングは奈良と並んで14位。ここ10年で延べ6校がセンバツに挑み、4校がベスト8に進出している。今センバツ初戦でクラーク記念国際（北海道）と対戦が決まった九州国際大付が、好調の波にのって、福岡勢初のセンバツ優勝に挑む。

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【福岡のセンバツ出場校一覧】

大会　年度　　　　出場校
1回　1924（大13）　―
2回　1925（大14）　―
3回　1926（大15）　―
4回　1927（昭2）　―
5回　1928（昭3）　―
6回　1929（昭4）　―
7回　1930（昭5）　―
8回　1931（昭6）　小倉工
9回　1932（昭7）　小倉工
10回　1933（昭8）　―
11回　1934（昭9）　小倉工
12回　1935（昭10）　小倉工
13回　1936（昭11）　小倉工
14回　1937（昭12）　福岡工
　　　　　　　　　　　小倉工
15回　1938（昭13）　福岡工
16回　1939（昭14）　小倉工

17回　1940（昭15）　福岡工
18回　1941（昭16）　福岡工
1942（昭17）戦争のため中止
1943（昭18）戦争のため中止
1944（昭19）戦争のため中止
1945（昭20）戦争のため中止
1946（昭21）戦争のため中止
19回　1947（昭22）　小倉中
20回　1948（昭23）　小倉中
21回　1949（昭24）　小倉
22回　1950（昭25）　八幡
23回　1951（昭26）　―
24回　1952（昭27）　―
25回　1953（昭28）　小倉
26回　1954（昭29）　小倉
27回　1955（昭30）　小倉
28回　1956（昭31）　久留米商
29回　1957（昭32）　久留米商
　　　　　　　　　　　小倉
30回　1958（昭33）　福岡工
31回　1959（昭34）　久留米商
　　　　　　　　　　　戸畑
32回　1960（昭35）　柳川商
33回　1961（昭36）　小倉工
34回　1962（昭37）　―
35回　1963（昭38）　博多工
　　　　　　　　　　　小倉工
36回　1964（昭39）　博多工
37回　1965（昭40）　小倉
38回　1966（昭41）　小倉
39回　1967（昭42）　―
40回　1968（昭43）　博多工
41回　1969（昭44）　博多工
　　　　　　　　　　　小倉
42回　1970（昭45）　筑紫中央
43回　1971（昭46）　戸畑商
44回　1972（昭47）　戸畑商
45回　1973（昭48）　小倉南
　　　　　　　　　　　小倉商
46回　1974（昭49）　柳川商
47回　1975（昭50）　柳川商
48回　1976（昭51）　―
49回　1977（昭52）　戸畑
50回　1978（昭53）　小倉
　　　　　　　　　　　柳川商
51回　1979（昭54）　久留米商
52回　1980（昭55）　柳川
53回　1981（昭56）　築上中部
54回　1982（昭57）　八幡大付
55回　1983（昭58）　久留米商
56回　1984（昭59）　福岡大大濠
57回　1985（昭60）　東海大五
　　　　　　　　　　　東筑
58回　1986（昭61）　福岡大大濠
59回　1987（昭62）　西日本短大付<br
/>
60回　1988（昭63）　福岡第一
　　　　　　　　　　　柳川
61回　1989（平1）　―
62回　1990（平2）　―
63回　1991（平3）　福岡大大濠
64回　1992（平4）　福岡工大付
　　　　　　　　　　常磐
65回　1993（平5）　東筑紫学園
66回　1994（平6）　小倉東
67回　1995（平7）　―
68回　1996（平8）　小倉東
69回　1997（平9）　―
70回　1998（平10）　東福岡
　　　　　　　　　　　東筑
71回　1999（平11）　九産大九州
72回　2000（平12）　戸畑
　　　　　　　　　　　柳川
73回　2001（平13）　東福岡
74回　2002（平14）　福岡工大城東
75回　2003（平15）　柳川
76回　2004（平16）　福岡工大城東
77回　2005（平17）　戸畑
　　　　　　　　　　　東筑紫学園
78回　2006（平18）　―
79回　2007（平19）　大牟田
80回　2008（平20）　―
81回　2009（平21）　―
82回　2010（平22）　自由ケ丘
83回　2011（平23）　九州国際大付
84回　2012（平24）　―
85回　2013（平25）　―
86回　2014（平26）　―
87回　2015（平27）　九産大九州
88回　2016（平28）　―
89回　2017（平29）　福岡大大濠
　　　　　　　　　　　東海大福岡
90回　2018（平30）　東筑
91回　2019（平31）　筑陽学園
92回　2020（令2）　―
93回　2021（令3）　福岡大大濠
94回　2022（令4）　九州国際大付
（2020年は開催中止）

※柳川商＝現・柳川
　八幡大付＝現・九州国際大付
　東海大五＝現・東海大福岡
　築上中部＝現・青豊
　小倉中＝現・小倉
　戸畑商＝現・北九州市立
　福岡工大付＝現・福岡工大城東