石川ケニー、大野稼頭央

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 第94回選抜高校野球大会(阪神甲子園球場)が、3月18日に開幕する。すでに32校の組み合わせが決まり、各チームが初戦に向けて最終調整を行っている。今年も多くの好投手が登場し、強打者が集まった。好投手と強打者の対戦に注目されるなか、大島(鹿児島)と明秀日立(茨城)の対決に注目したい。

 大島の左腕エース、大野 稼頭央投手(3年)は、昨年からエースで早くも好投手として名前が全国に広がっていた。力のある直球や、投げっぷりの良さに加え、変化球の精度も高く、昨年秋の九州大会準優勝の立役者になった。最速は146キロ。変化球はスライダー、カーブに加え、チェンジアップ、スプリットも器用に投げこなしている。三振を奪う力投を見せたかと思えば、球を低めに集めてゴロを打たせる投球もできる。昨年秋の九州大会初戦、延長10回引き分け再試合となった大分舞鶴戦(大分)で16奪三振をマーク。事実上、センバツ出場の決め手となった準々決勝では、強打の興南(沖縄)相手に完封勝利。27のアウトのうち、17アウト(犠打含まず)をゴロで奪い、三振はわずか2だった。力一辺倒ではない、レベルの高い投球もできる。

 昨年秋の関東大会3試合で25得点をマークして優勝した明秀日立打線が、大野をどう打ち崩すのか。昨年秋の打線では、スタメン9人中、左打者は3人で1番本坊 匠外野手(3年)、主将で3番石川 ケニー外野手(3年)、5番猪俣 駿太投手(3年)。打線の軸に左打者が座る。この3人が大野をどう攻略するか。

 昨年秋の関東大会3試合中、木更津総合(千葉)、山梨学院(山梨)相手の2試合は主に右投手を攻略した。健大高崎戦の3番手、4回からリリーフした左投手の加藤 達哉投手(2年)から9回途中までで8点を奪ったが、左打者3人は計8打数2安打。完全に攻略したとはいえない。146キロ左腕との対戦となるとさらに難しいだろう。

 1、3、5番が左打者の6番まで「ジグザグ打線」の明秀日立。大会屈指の左腕攻略のカギを握る左打者3人の結果は、そのままこの好勝負の結果につながりそうだ。