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甲子園のお膝元・兵庫県勢は報徳学園など計6度のセンバツ優勝を誇る

2022.02.27

甲子園のお膝元・兵庫県勢は報徳学園など計6度のセンバツ優勝を誇る | 高校野球ドットコム
小園 海斗(報徳学園)

 2022年第94回選抜高校野球大会([stadium]阪神甲子園球場[/stadium])に出場する32校が決定した。今年の高校野球界がこのセンバツからスタートすることになる。

 1924(大正13)年から開催された大会は今年で94回目。過去、選抜されたチームの歴史を全国47都道府県別に振り返ってみる。

 今回は兵庫。昨年秋は1位社、2位神戸学院大附、3位東洋大姫路が近畿大会に出場。社と神戸学院大附は初戦敗退したが、東洋大姫路は8強入り。投手力が評価された東洋大姫路が今センバツに選出された。

過去、兵庫でのセンバツの出場回数上位ランキングは以下の通り。

<兵庫センバツ出場回数上位ランキング>
1位 報徳学園  21回
2位 育英    13回
3位 滝川    12回
4位 神港橘   8回
4位 明石    8回
4位 甲陽学院  8回
4位 東洋大姫路 8回  

 兵庫県勢のセンバツ初出場は、第2回(1925年)大会に2校出場した第一神港商(現・神港橘)と甲陽中(現・甲陽学院)。県内トップの出場を誇る報徳学園は第36回(1964年)大会に初出場し、21回出場を果たしている。

<兵庫21世紀枠出場校と結果>
2012年 洲本
2016年 長田
2021年 東播磨

 兵庫県勢の21世紀枠での出場は洲本長田東播磨の3校。いずれも初戦敗退した。阪神・淡路大震災当時に生まれた選手が主力だった洲本は、鳴門(徳島)相手に延長10回の激戦を演じたが惜しくもサヨナラ負けを喫した。

 長田は阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた長田地区にある進学校で練習に制限があるなか成績を収めたことが評価されて出場。長崎海星(長崎)に2対3で逆転負けを許し初戦で敗退した。

 コロナ禍ながらオンラインを駆使した練習などで苦難を乗り越えたことが評価された東播磨は、初戦でこの大会準優勝した明豊(大分)に大接戦を演じ、延長11回サヨナラ負けも、9回に1点差を追いつくなど粘りを見せて大会を盛り上げた。

 センバツの勝利数上位ランキングは以下の通り。
1位 報徳学園  32勝(優勝2回、4強5回、8強1回)
2位 神港橘   16勝(優勝2回、4強1回、8強3回)
3位 東洋大姫路 13勝(4強4回)
4位 明石    12勝(準優勝2回、8強3回)
5位 育英    11勝(4強2回、8強2回)

 兵庫県勢のセンバツ初勝利は、第2回(1925年)大会に出場した第一神港商で、長野商(長野)に12対2で圧勝した。同じく兵庫代表で出場した甲陽中は準々決勝が初戦で、第一神港商との兵庫県対決となり、甲陽中が勝利し4強に勝ち進んでいる。

 兵庫県勢の最高成績は優勝で、第5回(1928年)大会の関西学院中(現・関西学院)が県勢初優勝。翌年からは第一神港商が2連覇し兵庫勢が3連覇している。第25回(1953年)には洲本が優勝した。

第25回大会=洲本
1回戦:2-0 中京商(現・中京大中京=愛知)
準々決勝:1-0 豊橋時習館(現・時習館=愛知)
準決勝:5-1 小倉(福岡)
決勝:4-0 浪華商(現・大体大浪商=大阪)

 兵庫県で歴史ある県立校の洲本が初めて淡路島に優勝旗を持ち帰った。のちに淡路島出身の作詞家、小説家の阿久 悠氏がこのチームの活躍をモデルに「瀬戸内少年野球団」を書き上げたといわれている。

 その後、[team]報徳学園が2度の優勝を果たした。初優勝は第46回(1974年)大会で、同校OBでもある福島 敦彦監督のもと当時としては珍しい投手2枚看板の継投策で頂点まで勝ち上がった。2度目の優勝は、第84回(2002年)大会で元ロッテの[player]大谷 智久[/player]投手が初戦から全5試合を完投する活躍で勝ち取った。

 兵庫県勢のセンバツの通算成績は172勝148敗。都道府県別勝利数ランキングは大阪、愛知に次いで3位。今大会に14年ぶり8回目の出場となった[team]東洋大姫路は、ここ出場3大会はいずれも初戦突破。初戦4連勝を果たし、過去4度はね返された決勝進出を狙う。

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【兵庫のセンバツ出場校一覧】

大会 年度    出場校
1回 1924(大13) ―
2回 1925(大14) [team]甲陽中
          第一神港商
3回 1926(大15) 甲陽中
          第一神港商
4回 1927(昭2) 関西学院中
5回 1928(昭3) 甲陽中
          関西学院中
6回 1929(昭4) 第一神港商
          関西学院中
7回 1930(昭5) 第一神港商
          明石中
          甲陽中
8回 1931(昭6) 第一神港商
          明石中
          甲陽中
9回 1932(昭7) 明石中
          甲陽中
10回 1933(昭8) 明石中
          関西学院中
          神戸一中
11回 1934(昭9) 明石中
          神戸一中
12回 1935(昭10) 関西学院中
           育英商
13回 1936(昭11) 姫路中
           滝川中
           育英商
14回 1937(昭12) 滝川中
           甲陽中
15回 1938(昭13) 明石中
           甲陽中
           滝川中
16回 1939(昭14) 北神商
17回 1940(昭15) 滝川中
18回 1941(昭16) 滝川中
1942(昭17)戦争のため中止
1943(昭18)戦争のため中止
 
1944(昭19)戦争のため中止
1945(昭20)戦争のため中止

1946(昭21)戦争のため中止

19回 1947(昭22) 明石中
           神戸一中
20回 1948(昭23) 神戸二中
21回 1949(昭24) 芦屋
           県兵庫
22回 1950(昭25) 兵庫工
           県尼崎
23回 1951(昭26) 鳴尾
24回 1952(昭27) 芦屋
           鳴尾
25回 1953(昭28) 育英
           洲本
26回 1954(昭29) 滝川
           芦屋
27回 1955(昭30) 県兵庫
           県尼崎
28回 1956(昭31) 芦屋
           県尼崎
29回 1957(昭32) 育英
30回 1958(昭33) 芦屋
           県兵庫工
31回 1959(昭34) 芦屋
           県尼崎
32回 1960(昭35) 滝川
           育英
33回 1961(昭36) 柏原
           尼崎北
34回 1962(昭37) 滝川
35回 1963(昭38) 市西宮
           市神港
36回 1964(昭39) 市西宮
           報徳学園
37回 1965(昭40) 育英
38回 1966(昭41) 育英
           県兵庫
39回 1967(昭42) 報徳学園
           三田学園
40回 1968(昭43) 市神港
41回 1969(昭44) 尼崎西
           三田学園
42回 1970(昭45) 三田学園
           滝川
43回 1971(昭46) 報徳学園
44回 1972(昭47) 市神港
45回 1973(昭48) 報徳学園
46回 1974(昭49) 滝川
           報徳学園
47回 1975(昭50) 報徳学園
48回 1976(昭51) 東洋大姫路
49回 1977(昭52) 育英
           滝川
50回 1978(昭53) 神戸村野工
51回 1979(昭54) 尼崎北
           東洋大姫路
52回 1980(昭55) 尼崎北
           滝川
53回 1981(昭56) 報徳学園
54回 1982(昭57) ―
55回 1983(昭58) 高砂南
           報徳学園
56回 1984(昭59) 私神港
57回 1985(昭60) 報徳学園
           東洋大姫路
58回 1986(昭61) 洲本
59回 1987(昭62) 滝川第二
           明石
60回 1988(昭63) 神港学園
           東洋大姫路
61回 1989(平1) 尼崎北
          報徳学園
62回 1990(平2) 川西緑台
          神戸弘陵
63回 1991(平3) 三田学園
          神戸弘陵
64回 1992(平4) 神戸村野工
          育英
65回 1993(平5) 川西明峰
66回 1994(平6) 神戸弘陵
          姫路工
67回 1995(平7) 報徳学園
          神港学園
          育英
68回 1996(平8) 滝川第二
          姫路工
69回 1997(平9) 報徳学園
          育英
70回 1998(平10) 報徳学園
           関西学院
71回 1999(平11) 神戸弘陵
           滝川第二
72回 2000(平12) 育英
           東洋大姫路
73回 2001(平13) 神戸国際大附
           姫路工
74回 2002(平14) 報徳学園
           三木
75回 2003(平15) 東洋大姫路
76回 2004(平16) 報徳学園
           
77回 2005(平17) 育英
           神戸国際大附
78回 2006(平18) 神港学園
79回 2007(平19) 市川
           報徳学園
80回 2008(平20) 東洋大姫路
81回 2009(平21) 報徳学園
82回 2010(平22) 神戸国際大附
           神港学園
83回 2011(平23) 報徳学園
           加古川北
84回 2012(平24) 洲本
85回 2013(平25) 報徳学園
86回 2014(平26) 報徳学園
87回 2015(平27) ―
88回 2016(平28) 明石商
           長田
89回 2017(平29) 報徳学園
           神戸国際大附
90回 2018(平30) ―
91回 2019(平31) 明石商
92回 2020(令2) 明石商
93回 2021(令3) 神戸国際大附
          東播磨
94回 2022(令4) 東洋大姫路
(2020年は開催中止。☆は21世紀枠)

※明石中=現・明石
 兵庫工=現・県兵庫工
 姫路中=現・姫路西
 滝川中=現・滝川
 神戸二中=現・県兵庫
 神戸一中=現・神戸
 私神港=現・神港学園
 甲陽中=現・甲陽学院
 関西学院中=現・関西学院
 育英商=現・育英
 芦屋=現・県芦屋

 北神商兵庫商→現・神港橘
 第一神港商→市神港=現・神港橘

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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