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滋賀県勢は八幡商、近江、滋賀学園の8強がセンバツ最高、彦根東・増居の幻のノーノーも

2022.02.23

滋賀県勢は八幡商、近江、滋賀学園の8強がセンバツ最高、彦根東・増居の幻のノーノーも | 高校野球ドットコム
高校時代の林 優樹(近江)

 2022年第94回選抜高校野球大会([stadium]阪神甲子園球場[/stadium])に出場する32校が決定した。今年の高校野球界がこのセンバツからスタートすることになる。

 1924(大正13)年から開催された大会は今年で94回目。過去、選抜されたチームの歴史を全国47都道府県別に振り返ってみる。

 今回は滋賀。今センバツ出場はなかった。昨年秋の近畿大会で近江がベスト8に進んだが、センバツ出場の切符は届かなかった。

 過去、滋賀でのセンバツの出場回数上位ランキングは以下の通り。

<滋賀センバツ出場回数上位ランキング>
1位 八幡商 7回
2位 近江  5回
2位 比叡山 5回

4位 彦根東 4回

4位 膳所  4回

6位 北大津 3回

 滋賀県勢のセンバツ初出場は、第11回(1934年)大会の膳所中(現・膳所)。八幡商は第29回(1957年)大会に初出場して、県内最多の7回出場を誇るが、第77回(2005年)大会出場が最後。近年は北大津近江滋賀学園などが出場を重ね、北大津は第78回(2006年)大会から3年連続出場、滋賀学園も第88回(2016年)大会から2年連続出場を果たしている。

<滋賀21世紀枠出場校と結果>
2009年 彦根東
2018年 膳所

 滋賀県勢の21世紀枠での出場は過去2校。第81回(2009年)大会の彦根東はグラウンドの狭さを克服して結果を残したことなどが評価されて出場。初戦は習志野(千葉)相手に9回サヨナラ負けと勝利まであと1歩だった。エース金子 周作投手が全身のけいれんで6回途中、無念の降板というアクシデントにも見舞われた。

 第90回(2018年)大会には県内センバツ初出場の進学校古豪、膳所が出場。データ分析班による守備位置の変更などで結果を残したことなどが評価された。初戦の日本航空石川(石川)戦で大胆な守備位置変更を行う作戦で臨んだが、0対10で敗れた。

 センバツの勝利数上位ランキングは以下の通り。
1位 八幡商  6勝(8強3回)
2位 近江   5勝(8強1回)
3位 滋賀学園 3勝(8強1回)
3位 北大津  3勝
5位 比叡山  1勝
5位 彦根東  1勝

 滋賀県勢のセンバツ初勝利は、第29回(1957年)大会に初出場した八幡商。初戦で苫小牧東(北海道)を3対0で下した。この年に2勝してベスト8に進んだが、以後八幡商が2度、近江滋賀学園が8強に進んだのが、滋賀県勢の最高成績となっている。近畿勢では初勝利が一番遅く、唯一準決勝進出校がない。

第34回大会=八幡商
2回戦:6-1 丸子実(現・丸子修学館=長野)
準々決勝:0-0 作新学院(栃木)=延長18回引き分け
準々決勝:0-2 作新学院(栃木)=再試合

 もっとも4強に近づいたのは第34回(1962年)大会。八幡商は初戦で快勝しベスト8入りしたが、元ロッテ投手の八木沢 荘六擁した作新学院に延長18回引き分け再試合の激戦の末に敗れた。

 近年は延長戦の末に敗れる惜敗が多い。第89回(2017年)大会の滋賀学園は2回戦で福岡大大濠(福岡)と延長15回引き分け再試合の末に敗れ、3校が出場した翌年には近江が3回戦で星稜(石川)相手に3対4で延長10回サヨナラ負けを喫し、彦根東も3回戦で花巻東(岩手)に0対1の延長10回サヨナラ負けを喫した。彦根東先発の増居 翔太投手(現慶應義塾大)が9回まで14奪三振ノーヒットノーランの快投を演じたが、味方の援護なく延長10回に先頭打者に初安打を許し、結局犠飛での1点に泣いた。

 滋賀県勢のセンバツの通算成績は19勝43敗。都道府県別勝利数ランキングは37位。勝利数で近畿勢最下位に甘んじている。

[page_break:滋賀のセンバツ出場校一覧]

【滋賀のセンバツ出場校一覧】

大会 年度    出場校
1回 1924(大13) ―

2回 1925(大14) ―

3回 1926(大15) ―

4回 1927(昭2) ―

5回 1928(昭3) ―
6回 1929(昭4) ―

7回 1930(昭5) ―
8回 1931(昭6) ―

9回 1932(昭7) ―
10回 1933(昭8) ―

11回 1934(昭9) 膳所中

12回 1935(昭10) ―

13回 1936(昭11) ―

14回 1937(昭12) ―

15回 1938(昭13) ―

16回 1939(昭14) 大津商

17回 1940(昭15) ―

18回 1941(昭16) ―

1942(昭17)戦争のため中止

1943(昭18)戦争のため中止
1944(昭19)戦争のため中止
1945(昭20)戦争のため中止

1946(昭21)戦争のため中止

19回 1947(昭22) ―

20回 1948(昭23) ―

21回 1949(昭24) ―

22回 1950(昭25) 彦根
23回 1951(昭26) 八幡
24回 1952(昭27) ―

25回 1953(昭28) 彦根東
26回 1954(昭29) ―

27回 1955(昭30) ―

28回 1956(昭31) 大津東
29回 1957(昭32) 八幡商
30回 1958(昭33) ―

31回 1959(昭34) 膳所
32回 1960(昭35) ―

33回 1961(昭36) ―

34回 1962(昭37) 八幡商
35回 1963(昭38) 大津商
36回 1964(昭39) ―

37回 1965(昭40) ―

38回 1966(昭41) ―

39回 1967(昭42) ―

40回 1968(昭43) 甲賀
41回 1969(昭44) 比叡山
42回 1970(昭45) ―

43回 1971(昭46) ―

44回 1972(昭47) ―

45回 1973(昭48) ―

46回 1974(昭49) ―

47回 1975(昭50) 能登川
48回 1976(昭51) ―

49回 1977(昭52) 伊香
50回 1978(昭53) 比叡山
51回 1979(昭54) ―

52回 1980(昭55) 瀬田工
53回 1981(昭56) 比叡山
54回 1982(昭57) 瀬田工
55回 1983(昭58) 長浜北
56回 1984(昭59) 高島
57回 1985(昭60) 堅田
58回 1986(昭61) ―

59回 1987(昭62) 伊香
60回 1988(昭63) 野洲
61回 1989(平1) 八幡商
62回 1990(平2) ―

63回 1991(平3) ―

64回 1992(平4) ―

65回 1993(平5) 八幡商
66回 1994(平6) 石山
67回 1995(平7) ―

68回 1996(平8) 比叡山
69回 1997(平9) ―

70回 1998(平10) 近江
71回 1999(平11) 比叡山
72回 2000(平12) ―
73回 2001(平13) ―
74回 2002(平14) ―
75回 2003(平15) 近江
76回 2004(平16) 八幡商
77回 2005(平17) 八幡商
78回 2006(平18) 北大津
79回 2007(平19) 北大津
80回 2008(平20) 北大津
81回 2009(平21) 彦根東
82回 2010(平22) ―
83回 2011(平23) ―
84回 2012(平24) 近江
85回 2013(平25) ―
86回 2014(平26) ―
87回 2015(平27) 近江
88回 2016(平28) 滋賀学園
89回 2017(平29) 滋賀学園
90回 2018(平30) 近江
           彦根東
           膳所
91回 2019(平31) ―

92回 2020(令2) ―
93回 2021(令3) ―
94回 2022(令4) ―
(2020年は開催中止。☆は21世紀枠)

彦根=現・彦根東
 八幡=現・八幡商
 大津東、膳所中=現・膳所
 甲賀=現・水口

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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