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星稜が石川県勢のセンバツ出場回数トップ 1994年には完全試合達成も

2022.02.20

星稜が石川県勢のセンバツ出場回数トップ 1994年には完全試合達成も | 高校野球ドットコム
奥川 恭伸(星稜)

 2022年第94回選抜高校野球大会(阪神甲子園球場)に出場する32校が決定した。今年の高校野球界がこのセンバツからスタートすることになる。

 1924(大正13)年から開催された大会は今年で94回目。過去、選抜されたチームの歴史を全国47都道府県別に振り返ってみる。

 今回は石川。今センバツは星稜が2年ぶり15回目の出場を決めた。昨年秋は県大会で優勝し、北信越大会で準優勝に輝いた。

過去、石川でのセンバツの出場回数上位ランキングは以下の通り。

<石川センバツ出場回数上位ランキング>
(複数回出場校のみ)
1位 星稜      15回
2位 金沢      9回
3位 金沢桜丘    3回
4位 日本航空石川  2回

 石川県勢のセンバツ初出場は、第20回(1948年)大会の金沢三中(現・金沢桜丘)。トップの出場回数は甲子園常連の星稜で、初出場は第49回(1977年)大会。以後、県勢6連続出場を果たすなど、今回で15回目となった。

<石川21世紀枠出場校と結果>
2006年 金沢桜丘 

 石川県勢の21世紀枠での出場は、第78回(2006年)大会の金沢桜丘。県内有数の進学校で石川県勢最初のセンバツ出場校でもある。初戦で愛知啓成(愛知)に9回サヨナラ負けの惜敗を喫したが、同点で迎えた9回表に一時は勝ち越すなど勝利まであと1歩の堂々とした戦いぶりだった。

 センバツの勝利数ランキングは以下の通り。
1位 星稜     9勝(8強3回)
2位 金沢     8勝(8強3回)
3位 日本航空石川 2勝(8強1回)
4位 遊学館    1勝

 石川県勢のセンバツ初勝利は、第36回(1964年)大会の金沢。初戦で市立和歌山商(現市立和歌山=和歌山)を2対0で下した。石川県勢の最高成績は8強。星稜金沢がともに3回ずつ、日本航空石川が1回ベスト8まで進んだが、まだ準決勝進出がない。

第36回大会=金沢
1回戦:2-0 市立和歌山商(現・市立和歌山=和歌山)
2回戦:3-1 倉敷工(岡山)
準々決勝:0-8 徳島海南(現・海部=徳島)

 金沢は初出場でいきなりベスト8に進んだ。その後、2度8強に進んだが、すべて準々決勝で敗れている。第66回(1994年)大会では、初戦の江の川(現・石見智翠館=島根)戦で、中野 真博投手がセンバツ史上2人目の完全試合を達成した。スコアは3対0で打者27人、投球数99球、アウトの内訳は三振6、内野ゴロ17、内野フライ1、外野フライ3。2回戦ではPL学園(大阪)相手に12三振を奪うも0対4で敗れた。

第64回大会=星稜
1回戦:9-3 宮古(岩手)
2回戦:4-0 堀越(東京)
準々決勝:1-5 天理(奈良)

 星稜も準々決勝に3回挑んだが、いずれも勝つことはできなかった。第64回(1992年)大会は「ゴジラフィーバー」に沸いた。のちにヤンキースの主砲にまで成長する星稜松井 秀喜内野手は初戦で2打席連続本塁打を放って快勝。2回戦の堀越戦では内角低めの変化球を打ち返して本塁打にするなど非凡さを見せつけた。2戦3発の活躍だったが、天理には勝利を奪えなかった。現ヤクルト・奥川 恭伸投手が2年生として出場した第90回(2018年)大会でも準々決勝で敗れている。

 石川県勢のセンバツの通算成績は20勝27敗。都道府県別勝利数ランキングは鳥取と並んで35位タイ。今回出場する星稜は、ゴジラ松井も奥川もできなかった石川県勢初の4強入りを目指す。

[page_break:石川のセンバツ出場校一覧]

【石川のセンバツ出場校一覧】

大会 年度    出場校
1回 1924(大13) ―
2回 1925(大14) ―
3回 1926(大15) ―
4回 1927(昭2) ―
5回 1928(昭3) ―
6回 1929(昭4) ―
7回 1930(昭5) ―
8回 1931(昭6) ―
9回 1932(昭7) ―
10回 1933(昭8) ―
11回 1934(昭9) ―
12回 1935(昭10) ―
13回 1936(昭11) ―
14回 1937(昭12) ―
15回 1938(昭13) ―
16回 1939(昭14) ―
17回 1940(昭15) ―
18回 1941(昭16) ―
1942(昭17)戦争のため中止
1943(昭18)戦争のため中止
1944(昭19)戦争のため中止   

1945(昭20)戦争のため中止
1946(昭21)戦争のため中止
19回 1947(昭22) ―
20回 1948(昭23) 金沢三中
21回 1949(昭24) ―
22回 1950(昭25) ―
23回 1951(昭26) ―
24回 1952(昭27) ―
25回 1953(昭28) 金沢桜丘
26回 1954(昭29) ―
27回 1955(昭30) ―
28回 1956(昭31) ―
29回 1957(昭32) ―
30回 1958(昭33) ―
31回 1959(昭34) ―
32回 1960(昭35) ―
33回 1961(昭36) ―
34回 1962(昭37) ―
35回 1963(昭38) ―
36回 1964(昭39) 金沢
37回 1965(昭40) ―
38回 1966(昭41) 金沢
39回 1967(昭42) ―
40回 1968(昭43) ―
41回 1969(昭44) ―
42回 1970(昭45) ―
43回 1971(昭46) ―
44回 1972(昭47) ―
45回 1973(昭48) ―
46回 1974(昭49) ―
47回 1975(昭50) ―
48回 1976(昭51) ―
49回 1977(昭52) 星稜
50回 1978(昭53) ―
51回 1979(昭54) 星稜
52回 1980(昭55) ―
53回 1981(昭56) 星稜
54回 1982(昭57) 星稜
55回 1983(昭58) 星稜
56回 1984(昭59) 星稜
57回 1985(昭60) ―
58回 1986(昭61) ―
59回 1987(昭62) 金沢
60回 1988(昭63) ―
61回 1989(平1) ―
62回 1990(平2) 金沢
63回 1991(平3) ―
64回 1992(平4) 星稜
65回 1993(平5) 金沢
66回 1994(平6) 星稜
          金沢
67回 1995(平7) 星稜
68回 1996(平8) ―
69回 1997(平9) 星稜
70回 1998(平10) ―
71回 1999(平11) ―
72回 2000(平12) ―
73回 2001(平13) 金沢
74回 2002(平14) ―
75回 2003(平15) 遊学館
76回 2004(平16) 金沢
77回 2005(平17) 星稜
78回 2006(平18) 金沢桜丘
79回 2007(平19) ―
80回 2008(平20) ―
81回 2009(平21) ―
82回 2010(平22) ―
83回 2011(平23) 金沢
84回 2012(平24) ―
85回 2013(平25) ―
86回 2014(平26) ―
87回 2015(平27) ―
88回 2016(平28) ―
89回 2017(平29) ―
90回 2018(平30) 日本航空石川
           星稜
91回 2019(平31) 星稜
92回 2020(令2) 星稜
          日本航空石川
93回 2021(令3) ―
94回 2022(令4) 星稜
(2020年は開催中止。☆は21世紀枠)

※金沢三中=現・金沢桜丘

(記事:浦田 由紀夫

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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