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【茨城】センバツ出場回数は2001年悲願の初Vの常総学院がダントツ

2022.02.06

【茨城】センバツ出場回数は2001年悲願の初Vの常総学院がダントツ | 高校野球ドットコム
秋本璃空(常総学院)

 2022年第94回選抜高校野球大会([stadium]阪神甲子園球場[/stadium])に出場する32校が決定した。今年の高校野球界がこのセンバツからスタートすることになる。

 1924(大正13)年から開催された大会は今年で94回目。過去、選抜されたチームの歴史を全国47都道府県別に振り返ってみる。

 今回は茨城。今年は明秀学園日立が4年ぶり2度目のセンバツ出場を果たす。昨年の秋は県大会で優勝。関東大会も自慢の打撃を生かして初優勝を飾った。センバツでも攻撃力を生かしての快進撃が期待される。

 過去、茨城でのセンバツの出場回数上位ランキングは以下の通り。

<茨城センバツ出場回数上位ランキング>
(複数回出場校のみ)
1位 常総学院 10回
2位 水戸商  4回
3位 日立工  2回
3位 藤代   2回
3位 土浦日大 2回
3位 取手二  2回
3位 明秀学園日立 2回

 茨城県勢のセンバツ初出場は第44回(1972年)大会の取手一。山形に次ぐ遅い初出場だった。出場回数トップの常総学院の初出場は第59回(1987年)大会で、取手二で夏甲子園を優勝に導いた木内幸男氏が監督として登場した。のちに日本ハムに入団する島田 直也投手がいた。以後、茨城のセンバツ出場では常総学院が圧勝している。

<茨城21世紀枠出場校と結果>
2019年 石岡一

 茨城県勢の21世紀枠出場は石岡一のみ。前身が農学校で、部員の約4割が実習の多い園芸科などで学び、全員がそろって練習できないなか、県4強に進んだことが評価された。初戦で盛岡大附(岩手)に延長11回の激闘の末に2対3で初戦敗退した。エース岩本 大地投手が強打を誇る相手打線から11三振を奪う力投だったが、1死満塁からの投ゴロを本塁へ悪送球する痛恨のミスでサヨナラ負けした。

 センバツの勝利数上位ランキングは以下の通り。

1位 常総学院  14勝(優勝1回、準優勝1回、8強1回)
2位 水戸商   5勝(準優勝1回)
3位 取手二   2勝(8強1回)
3位 日立工   2勝(8強1回)
3位 藤代    2勝
3位 明秀学園日立 2勝

 茨城県勢のセンバツ初勝利は、第46回(1974年)大会の土浦日大新居浜商(愛媛)に3対1で勝利した。2回戦で報徳学園(兵庫)に1点差で敗れたが、エース工藤 一彦投手は大会No.1右腕と呼ばれ、のちにドラフト2位で阪神入りした。

 最高成績は常総学院の県勢初優勝。3年ぶり5度目の出場だった第73回(2001年)大会で、タレント選手がいない全員野球を披露。初戦で0-7から逆転勝ちして勢い付き、準決勝では延長10回サヨナラ勝ちを収めるなど、劇的勝利を重ねて初優勝をつかんだ。

第73回大会=常総学院
2回戦:8-7 南部(和歌山)
3回戦:4-1 金沢(石川)
準々決勝:4-2 東福岡(福岡)
準決勝:2-1 関西創価(大阪)=延長10回
決勝:7-6 仙台育英(宮城)

 第66回(1994年)大会に常総学院、第71回(1999年)大会には水戸商が決勝に進むも、94年は智辯和歌山(和歌山)に敗れ、99年は沖縄尚学(沖縄)に敗れて準優勝。県勢三度目の正直でようやくつかんだ優勝旗でもあった。常総学院が優勝したこの大会には茨城県から3チームが出場していた。前年の秋季関東大会では常総学院が決勝で水戸商を破って優勝。藤代も4強に進むなど、県全体のレベルも高かった。 

 茨城県勢のセンバツの通算成績は29勝32敗。都道府県別勝利数ランキングは沖縄と並んで27位タイ。最近は上位成績から遠ざかっており、8強も第87回(2015年)大会の常総学院が最後。2018年に初出場して2勝した明秀学園日立が、2度目の出場でどこまで勝ち上がるかに注目される。

[page_break:【茨城のセンバツ出場校一覧】]

【茨城のセンバツ出場校一覧】

大会 年度    出場校
1回 1924(大13) ―
2回 1925(大14) ―
3回 1926(大15) ―
4回 1927(昭2) ―
5回 1928(昭3) ―
6回 1929(昭4) ―
7回 1930(昭5) ―
8回 1931(昭6) ―
9回 1932(昭7) ―
10回 1933(昭8) ―
11回 1934(昭9) ―
12回 1935(昭10) ―
13回 1936(昭11) ―
14回 1937(昭12) ―
15回 1938(昭13) ―
16回 1939(昭14) ―
17回 1940(昭15) ―
18回 1941(昭16) ―
1942(昭17)戦争のため中止
1943(昭18)戦争のため中止

1944(昭19) 戦争のため中止
1945(昭20) 戦争のため中止
1946(昭21) 戦争のため中止

19回 1947(昭22) ―
20回 1948(昭23) ―
21回 1949(昭24) ―
22回 1950(昭25) ―
23回 1951(昭26) ―
24回 1952(昭27) ―
25回 1953(昭28) ―
26回 1954(昭29) ―
27回 1955(昭30) ―
28回 1956(昭31) ―
29回 1957(昭32) ―
30回 1958(昭33) ―
31回 1959(昭34) ―
32回 1960(昭35) ー
33回 1961(昭36) ー
34回 1962(昭37) ―
35回 1963(昭38) ー
36回 1964(昭39) ー
37回 1965(昭40) ー
38回 1966(昭41) ―
39回 1967(昭42) ―
40回 1968(昭43) ―
41回 1969(昭44) ―
42回 1970(昭45) ―
43回 1971(昭46) ―
44回 1972(昭47) 取手一
45回 1973(昭48) ―
46回 1974(昭49) 土浦日大
47回 1975(昭50) ―
48回 1976(昭51) 鉾田一
49回 1977(昭52) 土浦日大
50回 1978(昭53) ―
51回 1979(昭54) ―
52回 1980(昭55) ―
53回 1981(昭56) 日立工
54回 1982(昭57) ―
55回 1983(昭58) 取手二
56回 1984(昭59) 取手二
           明野
57回 1985(昭60) ―
58回 1986(昭61) ―
59回 1987(昭62) 常総学院
60回 1988(昭63) ―
61回 1989(平1) 日立工
62回 1990(平2) 霞ヶ浦
63回 1991(平3) ―
64回 1992(平4) 水戸商
65回 1993(平5) 常総学院
66回 1994(平6) 常総学院
67回 1995(平7) ―
68回 1996(平8) ―
69回 1997(平9) ―
70回 1998(平10) 常総学院
71回 1999(平11) 水戸商
72回 2000(平12) 竜ヶ崎一
73回 2001(平13) 水戸商
           常総学院
           藤代
74回 2002(平14) 水戸短大付
75回 2003(平15) 藤代
76回 2004(平16) 土浦湖北
77回 2005(平17) 常総学院
78回 2006(平18) ―
79回 2007(平19) ―
80回 2008(平20) 水戸商
81回 2009(平21) 下妻二
82回 2010(平22) ―
83回 2011(平23) 水城
84回 2012(平24) ―
85回 2013(平25) 常総学院
86回 2014(平26) ―
87回 2015(平27) 常総学院
88回 2016(平28) 常総学院
89回 2017(平29) ―
90回 2018(平30) 明秀学園日立
91回 2019(平31) 石岡一
92回 2020(令2) ―
93回 2021(令3) 常総学院
94回 2022(令4) 明秀学園日立
(2020年は開催中止。☆は21世紀枠)

水戸短大付=現・水戸啓明

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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