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【宮城】センバツ複数回出場は仙台育英と東北が圧倒的リード

2022.02.04

【宮城】センバツ複数回出場は仙台育英と東北が圧倒的リード | 高校野球ドットコム
ハッブス 大起(東北)、岡田 大成 (仙台育英)

 2022年第94回選抜高校野球大会([stadium]阪神甲子園球場[/stadium])に出場する32校が決定した。今年の高校野球界がこのセンバツからスタートすることになる。

 1924(大正13)年から開催された大会は今年で94回目。過去、選抜されたチームの歴史を全国47都道府県別に振り返ってみる。

 今回は宮城。昨年の秋は、仙台育英東北の「強豪2トップ」が東北大会に出場したが、ともに決勝へは進めなかった。優勝した仙台育英は初戦突破したが、花巻東(岩手)に敗れて8強どまりで東北は初戦敗退。県勢として今センバツへの出場はできなかった。

 過去、宮城でのセンバツの出場回数上位ランキングは以下の通り。

<宮城センバツ出場回数上位ランキング>
(複数回出場校のみ)
1位 東北   19回
2位 仙台育英 14回

 宮城県勢のセンバツ初出場は第29回(1957年)大会の東北。以来、県勢では最多の19回の出場を誇る。第49回(1977年)大会からは4年連続出場するなど黄金期があったが、第83回(2011年)大会に出場して以来、センバツ出場がない。県勢を2分するライバルの仙台育英は第40回(1968年)大会に初出場して14回出場。宮城県で2回以上センバツに出場しているのはこの2チームだけ。

<宮城21世紀枠出場校と結果>
2005年 一迫商(2回戦)
2009年 利府(4強)
2012年 石巻工
※成績未記入は初戦敗退

 宮城県勢の21世紀枠は3校が出場。第81回(2009年)大会の利府は、地域の清掃活動に積極的に参加していることなどが評価され、21世紀枠に選出。宜野座(沖縄)と並ぶ、21世紀枠最高成績となる4強に進んだ。掛川西(静岡)に快勝すると、習志野(千葉)には9回サヨナラ勝ち。準々決勝では早稲田実業に1点差勝利を収めた。準決勝では、菊池 雄星投手擁する花巻東(岩手)に敗れたが、エース塚本 峻大をはじめ守りを中心とした戦いでセンバツの歴史に名を残した。

 センバツの勝利数上位ランキングは以下の通り。

1位 仙台育英  14勝(準優勝1回、8強3回)
1位 東北    14勝(4強1回、8強4回)
3位 利府    3勝(4強1回)
4位 一迫商   1勝

 宮城県勢のセンバツ初勝利は、第40回(1968年)大会の仙台育英。センバツ初陣で興国(大阪)に9回サヨナラ勝ちしている。ライバル東北の初勝利は3度目出場となった第44回(1972年)大会。初戦で奈良工(奈良)に完封勝ちした。それからともに2チームが並んで14勝を重ねている。宮城県勢のセンバツ最高成績は、仙台育英の第73回(2001年)大会準優勝。

第73回大会=仙台育英
2回戦:4-3 海星(長崎)=延長10回サヨナラ
3回戦:3-1 藤代(茨城)
準々決勝:9-1 市川(山梨)
準決勝:7-1 宜野座(沖縄)
決勝:6-7 常総学院(茨城)

 宮城県勢としてはもちろん、東北勢としてもセンバツ初の決勝。取手二(茨城)時代に夏甲子園を制した木内 幸男監督率いる常総学院に9回に猛追したが、1歩及ばず準優勝に終わった。エースの芳賀 崇投手は決勝まで全5試合完投したが、報われなかった。芳賀は現在、仙台東の監督に就任している。この時メンバーに入れず、スタンドで応援していた矢貫 俊之投手はのちに日本ハムに入団。現在は巨人3軍投手コーチを務めている。二塁手だった中谷 翼内野手は広島、2年生で4番だった菊池 俊夫内野手も、のちにオリックスでプレーした。

 東北は第57回(1985年)大会に佐々木 主浩投手を擁してベスト8。2003年、2004年のセンバツではダルビッシュ 有投手(現パドレス)擁して出場。ダルビッシュは2004年初戦で熊本工(熊本)相手にノーヒットノーランを達成している。

 宮城県勢のセンバツの通算成績は32勝38敗。都道府県別勝利数ランキングでは26位。近年は仙台育英の強さが目立っているが、2020年秋季東北大会で決勝戦に進んだ仙台育英と柴田の2校が2021年センバツに選出されるなどレベルも上がってきている。

[page_break:宮城のセンバツ出場校一覧]

【宮城のセンバツ出場校一覧】

大会 年度    出場校
1回 1924(大13) ―

2回 1925(大14) ―

3回 1926(大15) ―

4回 1927(昭2) ―

5回 1928(昭3) ―

6回 1929(昭4) ―

7回 1930(昭5) ―

8回 1931(昭6) ―

9回 1932(昭7) ―

10回 1933(昭8) ―

11回 1934(昭9) ―

12回 1935(昭10) ―

13回 1936(昭11) ―

14回 1937(昭12) ―

15回 1938(昭13) ―

16回 1939(昭14) ―

17回 1940(昭15) ―

18回 1941(昭16) ―

1942(昭17)戦争のため中止
1943(昭18)戦争のため中止

1944(昭19) 戦争のため中止

1945(昭20) 戦争のため中止

1946(昭21) 戦争のため中止

19回 1947(昭22) ―
20回 1948(昭23) ―
21回 1949(昭24) ―
22回 1950(昭25) ―
23回 1951(昭26) ―
24回 1952(昭27) ―
25回 1953(昭28) ―
26回 1954(昭29) ―
27回 1955(昭30) ―
28回 1956(昭31) ―
29回 1957(昭32) 東北
30回 1958(昭33) ―
31回 1959(昭34) ―
32回 1960(昭35) ―
33回 1961(昭36) ―
34回 1962(昭37) ―
35回 1963(昭38) ―
36回 1964(昭39) ―
37回 1965(昭40) ―
38回 1966(昭41) ―
39回 1967(昭42) 仙台商
40回 1968(昭43) 仙台育英
41回 1969(昭44) ―
42回 1970(昭45) 東北
43回 1971(昭46) ー
44回 1972(昭47) 東北
45回 1973(昭48) ―
46回 1974(昭49) ―
47回 1975(昭50) 仙台育英
48回 1976(昭51) ―
49回 1977(昭52) 東北
50回 1978(昭53) 東北
51回 1979(昭54) 東北
52回 1980(昭55) 東北
53回 1981(昭56) ―
54回 1982(昭57) 東北
55回 1983(昭58) 東北
56回 1984(昭59) ―
57回 1985(昭60) 東北
58回 1986(昭61) ―
59回 1987(昭62) ―
60回 1988(昭63) ―
61回 1989(平1) 仙台育英
62回 1990(平2) 東北
63回 1991(平3) 仙台育英
64回 1992(平4) 仙台育英
65回 1993(平5) 東北
66回 1994(平6) 東北
67回 1995(平7) 仙台育英
68回 1996(平8) ―
69回 1997(平9) ―
70回 1998(平10) 仙台育英
71回 1999(平11) 東北
72回 2000(平12) ―
73回 2001(平13) 仙台育英
           東北
74回 2002(平14) ―

75回 2003(平15) 東北
76回 2004(平16) 東北
77回 2005(平17) 一迫商
78回 2006(平18) ―
79回 2007(平19) 仙台育英
80回 2008(平20) 東北
81回 2009(平21) 利府
82回 2010(平22) ―
83回 2011(平23) 東北
84回 2012(平24) 石巻工
85回 2013(平25) 仙台育英
86回 2014(平26) 東陵
87回 2015(平27) 仙台育英
88回 2016(平28) ―
89回 2017(平29) 仙台育英
90回 2018(平30) ―
91回 2019(平31) ―
92回 2020(令2) 仙台育英
93回 2021(令3) 仙台育英
          柴田
94回 2022(令4) ―

(2020年は開催中止。☆は21世紀枠)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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