楽天は2021年のドラフト会議において吉野 創士外野手(昌平・1位)、前田 銀治外野手(三島商・3位)、泰 勝利投手(神村学園・4位)と3人の高卒選手を支配下で指名した。ドラフト1位で高卒の野手を指名したのは2015年のオコエ 瑠偉関東一出身)以来6年ぶりのことでもあった。

 現在のオコエは少々伸び悩んでいる感はあるがプロ野球人生のスタートはよかった。1年目から開幕1軍を勝ち取り開幕戦にも出場するなど51試合に出場。1年目からプロ初安打だけでなく初本塁打も記録し、まずまずの好スタートを切っている。

 近年の楽天における高卒ルーキーたちはオコエのように1年目から1軍で出場機会を与られてきたのだろうか。過去3年の高卒ルーキーたちを振り返ってみたい。

 2018年から2020年までの3年間で楽天は7人の高卒選手を支配下で指名した。そのなかで1年目から1軍で出番を勝ち取ったのは黒川 史陽内野手(智辯和歌山出身・2019年2位)ひとりだけしかいない。

 黒川は1年目から春季キャンプで1軍スタート。開幕1軍スタートとはならなかったが、9月に入ると1軍に昇格し10試合(スタメン4試合)に出場した。打率.143(14打数2安打)と苦しんだが、黒川を除く6人の高卒ルーキーたちはいずれも1軍で出場機会を得ることはできなかったことを考えるとまずまずだろう。

 1年目に1軍で出場することができなくてもチャンスは巡ってくる。黒川と同期にあたる武藤 敦貴外野手(都城東出身・2019年4位)は2年目に大きく伸びた。開幕1軍を勝ち取り守備固めや代走など途中出場がメインではあるが44試合に出場している。黒川(34試合)よりも多くの試合に出場したのである。

 一方で引地 秀一郎投手(倉敷商出身・2018年3位)と佐藤 智輝投手(山形中央出身・2018年5位)は1年目だけでなく3年目まで1軍で出番はなかった。このオフに戦力外通告を受けており今シーズンは育成契約からのスタートとなった。

 はたして吉野、前田、泰の3人は1年目から1軍で出番を勝ち取ることができるだろうか。まずは春季キャンプで結果を残したい。

【高卒ドラフト指名選手の1年目成績】
※育成指名は1年目に支配下登録された選手のみ

<2018年ドラフト>
引地 秀一郎投手(倉敷商出身・2018年3位)
1軍出場なし

佐藤 智輝投手(山形中央出身・2018年5位)
1軍出場なし

<2019年ドラフト>
黒川 史陽内野手(智辯和歌山出身・2019年2位)
10試合 打率.143(14打数2安打) 0本塁打

武藤 敦貴外野手(都城東出身・2019年4位)
1軍出場なし

水上 桂捕手(明石商出身・2019年7位)
1軍出場なし

<2020年ドラフト>
入江 大樹内野手(仙台育英出身・2020年5位)
1軍出場なし

内 星龍投手(履正社出身・2020年6位)
1軍出場なし

(取材=勝田 聡)