3月4日(金)のオンライン抽選会を経て、3月18日(金)から13日間の日程で兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開催予定の「第94回選抜高等学校野球大会」。1月28日(金)にはその出場校32校を決める選考委員会が行われ、四国地区からは昨秋四国大会優勝の高知(高知)が4年ぶり19回目、同準優勝の鳴門(徳島)が9年ぶり9回目の出場が決定。この吉報を受け、高知・濵口 佳久監督と鳴門・森脇 稔監督が意気込みを語った。

 高知中指揮官として2008年、2011年に夏の「全日本少年軟式野球大会」、2013年、2018年に「文部科学大臣杯全日本少年春季軟式野球大会」で計4度の全国大会制覇に導き、うち2018年のエース・森木 大智投手を阪神1位指名まで育て上げた濵口監督は今大会が初の甲子園采配となる。

 冬の調整は順調で「冬は持ち味である打線の厚みが上がったと思う。あとは精度を春までに上げていきたい。また、秋に投げた投手陣には野手としてトレーニングを積んでもらったが、その間にシートバッティングなどで投げた投手たちが伸びてきている」と、三塁手兼任の技巧派・山下 圭太(2年)、一塁手、二塁手、外野手などをこなす左の長距離砲・高橋 友(2年)、外野手、一塁手も務め豪快に腕を振って最速144キロと一発長打を兼ね備える川竹 巧真(2年)の右腕3本柱に続く新戦力の台頭にも期待をのぞかせている。

 対して、板東 湧梧投手(JR東日本―ソフトバンク)がエースだった2013年以来のセンバツ采配となる鳴門の森脇稔監督は百戦錬磨の指揮官らしくコメントはあくまで慎重。「(最速142キロ左腕の)冨田 遼弥(2年)は皆さんから高い評価をいただいているが、実戦で投げてみないと分からない部分がある。四国ではよかったですが、全国でどれくらいやれるかですね」と、絶対的エースにさらなる奮起を促した。

 その一方で、センバツでは四国大会までの20人から18人にベンチ入りメンバーが減ることも考慮し、昨秋は中堅手に大きく軸足を置いていた前田 一輝(2年)にも投手スタンバイをすでに指示。冬場のロングティー練習では100メートル以上の打球を連発している188センチ、右の大砲がマウンドでも覚醒の時を迎えれば、宇都宮商(栃木)に2対1で競り勝って1勝をマークし、聖光学院(福島)とも接戦を演じた9年前の壁を超える希望もより高まってくる。

 今後、高知鳴門の両校はさらなる積み上げを期して、聖地への準備を整える予定。2校には今回惜しくも補欠校に終わった明徳義塾(高知)、徳島商(徳島)、21世紀枠四国地区候補校の高松一(香川)をはじめ、四国地区全高校野球部員の指針となる戦いとコロナ禍で苦しむ世の中を少しでも明るく照らす元気あるプレーを望みたい。

(取材=寺下 友徳