1月28日に、いよいよ2022年選抜高校野球大会の出場32校が決定する。これまでに数々のドラマを生んできたセンバツ出場校の発表。今年はどんなドラマが待っているのだろうか。

 運命の日を前に、過去のセンバツ出場決定で起こった「サプライズ」を振り返ってみたい。

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2017年(平29)第89回大会


 大激戦の末の選考結果だった。関東・東京6枠目を巡る選考はいつも激論が交わされるが、この年はまさに大激戦だった。関東5校目の慶應義塾(神奈川1位)と、東京2校目の日大三(東京2位)。優劣つけがたかった2チームの結末は、日大三に軍配が上がる。

 関東大会4強の作新学院(栃木1位)、東海大市原望洋(千葉1位)、前橋育英(群馬1位)、健大高崎(群馬2位)が選出され、5校目は総合力が評価されて8強の慶應義塾となった。東京2校目は準優勝の日大三。こちらも投打ともにレベルが高く、「デカプリオ」の異名で、投打ともにスケールが高かった金成 麗生(かなり・れお)内野手(現トヨタ自動車)がいて、最終的には「打力が高い」と評価された日大三が選出された。

 似ていた。慶應義塾は勝てば関東4強、すなわちセンバツ確定となる準々決勝で前橋育英にサヨナラ負けした。それも最後はバント処理からの一塁悪送球で二塁走者がかえるという結末だった。日大三も同じような負け方だった。早稲田実業との決勝。勝てばセンバツが確定する試合で4対4で迎えた9回に2点を勝ち越す。そのまま逃げ切れるかと思いきや、その裏に同点とされ、当時1年でのちにソフトバンクに入団する野村 大樹内野手にサヨナラアーチを許した。マウンドにいたのはのちにDeNAに入団する櫻井周斗投手。大注目のスラッガー、清宮 幸太郎内野手(現日本ハム)から5三振を奪いながら優勝を逃していた。ともに涙の敗戦を味わったが、翌年のセンバツ出場の吉報を手にしたのは日大三だった。

 残念ながら、日大三はセンバツ初戦で準優勝した履正社(大阪)に5対12で敗れた。自慢の打力は13安打を放ったが5対5の同点で迎えた9回に7失点され敗戦。夏は西東京8強で終わっている。

 僅差でセンバツ出場を逃した慶應義塾も、その年の夏は神奈川8強で終わったが、新チームとなった秋の神奈川大会で準優勝。関東大会では前年の借りを返すように準々決勝で1点差勝利を手にして2018年センバツ出場を果たしている。17年センバツを逃したメンバーの1人、正木 智也外野手は悔しさを晴らしてくれた1学年下の後輩たち数人とともに、慶應義塾大で昨年「3冠」を果たし、昨年秋ドラフトでソフトバンク2位指名を受け、プロ入りを決めたのだった。

(文=浦田 由紀夫)