1月28日にいよいよ2022年選抜高校野球大会の出場32校が決定する。これまでに数々のドラマを生んできたセンバツ出場校の発表。今年はどんなドラマが待っているのだろうか。

 運命の日を前に、過去のセンバツ出場決定で起こった「サプライズ」を振り返ってみたい。

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1984年(昭59)第56回大会


 当時、四国地区の出場枠は4校だった。順当ならば前年秋の四国大会の4強がそのまますんなりと選ばれる。しかし、4強だった池田(徳島)が不祥事により推薦を辞退することとなり、ドラマが起きた。

 優勝した明徳義塾(現明徳義塾=高知)、準優勝の丸亀商(香川)、4強の松山商(愛媛)が順当に選出されたが、4校目にはなんと、四国大会に出場していない徳島商(徳島)が選出された。

 伊野商(高知)と徳島商との比較だったという。伊野商は四国大会初戦で準優勝した丸亀商に敗れたが、高知県内では優勝した明徳義塾に3勝1敗1分けとしている。ともに前年10月以降の試合分析の結果、内容で徳島商が上回ったという選考理由だった。決め手になったのは、出場辞退した池田と秋季徳島大会準決勝で6対7と接戦で敗れていたことだった。「池田と互角の実力をもつチーム」という評価をもらったのだ。

 徳島商池田に敗れた時点で「センバツ絶望」だったが、失意のどん底から、吉報を手にした。センバツ初戦で愛知に勝利。2回戦でこの年の夏甲子園で優勝する取手二(茨城)に敗れたが、この年の春から4季連続甲子園出場を果たすことになる。

 一方、落選した伊野商は、その年の夏は県8強止まりだったが、のちに西武にドラフト1位で入団する渡辺 智男投手を擁して秋季四国大会で準優勝。優勝した明徳義塾(高知)の不祥事による推薦辞退を受けて、翌年センバツに繰り上がりの「トップ当選」で選出された。伊野商はセンバツ準決勝で、清原 和博、桑田 真澄を擁したPL学園(大阪)を倒した勢いもあり優勝を果たす。のちに西武でチームメートになる渡辺が清原から3三振を奪ったのは有名な話である。落選から1年、伊野商は翌年に「リベンジ」を果たし、甲子園初出場初優勝を飾ったことになる。

 近畿地区でも同じようなドラマが起きた。当時の出場枠は7枠。前年秋季近畿大会の4強は、PL学園(大阪)、京都西(現京都外大西=京都)、近大附(大阪)、和歌山工(和歌山)で、そのほかはベスト8止まりから3チームが選ばれると思われたが…。7枠目に入ったのは、近畿大会2回戦敗退でベスト8に進めなかった三国丘(大阪)だった。近畿大会4強だった近大附との「勝負」で勝った結果だったという。

 大阪屈指の進学校・三国丘が選出された理由に、大阪大会決勝でPL学園に0対1で善戦したことが挙げられた。近大附は大阪大会に続いて、近畿大会準決勝でもPL学園に大差で敗れていた。最後はPL学園との試合が明暗を分けた形となった。

 三国丘はセンバツ初戦で日大三島(静岡)に9回逆転サヨナラ負けした。悔しい落選だった近大附は夏にリベンジを目指したが、準々決勝でまたもPL学園に敗戦。今度は2点差まで詰め寄ったが大きな壁は越えられなかった。

 徳島商三国丘も、地区大会前の強豪チームとの「接戦」が奏功して、センバツ切符を勝ち取ったのだった。