
中国大会を制して明治神宮大会でも準優勝した広陵ナイン
来年春のセンバツ出場をかけ、各地区で行われた秋季大会は終了したが、例年注目される21世紀枠については、絞り込み作業は始まっている。すでに、北海道をのぞく各都道府県の推薦校が発表され、12月10日に北海道を含め各地区1校ずつの推薦校9校が決定。そのなかから、来年1月28日に開かれる選考委員会で最終的に出場3校が決まる。
選考の基準としては、秋季都道府県大会のベスト16以上(加盟校129校以上の都道府県についてはベスト32以上)の成績を収めている高校が対象で、ハンディの克服、学業との両立、地域への貢献などが加味されて決まっていく。各地区の推薦校はどのチームになる可能性が高いのか。今秋の戦績や近年の成績などを振り返ってみる。
中国地区の前年推薦校は矢上(島根)。秋季県大会で開星に勝利するなどベスト4に入り、中国大会に出場(初戦敗退)した点が評価された。
今年、日本高野連から発表された中国地区の各県の推薦校は以下の通り(すべて公立校)。
岡山 玉野商工(ベスト8)
鳥取 倉吉総合産(準優勝)
広島 三原(ベスト8)
島根 松江南(ベスト8)
山口 宇部工(ベスト4)
成績からして中国大会にも出場した鳥取の倉吉総合産がもっとも有力。今秋の鳥取大会では甲子園出場経験のある鳥取城北を接戦の末に破り、決勝に進出した。他地域の成績と比べると実力差があると思われる。雨天の練習場を持たないなか、工夫した練習で成績を挙げていることや、野球部で取り組んでいる防犯活動、清掃ボランティアなどの社会活動も評価されている。
倉吉総合産の今年の秋季大会の戦績と近年の成績は以下の通り。
【倉吉総合産】
★今秋季大会戦績
<鳥取大会>
2回戦:4-0 岩美
準々決勝:3-2 鳥取城北
準決勝:8-0 鳥取東(7回コールド)
決勝:5-16 鳥取商
<中国大会>
1回戦:0-6 広陵
★近年の最終成績
21年夏 ベスト8
21年春 2回戦敗退
20年秋 2回戦敗退
20年夏 初戦敗退※独自大会
19年秋 ベスト8
19年夏 初戦敗退
四国地区の前年推薦校は川之石(愛媛)。秋季愛媛大会で宇和島東に勝利するなどベスト8に入ったことが評価されての選出だった。
今年、日本高野連から発表された四国地区の各県の推薦校は以下の通り(すべて公立校)。
香川 高松一(ベスト8)
愛媛 松山商(ベスト8)
徳島 徳島市立(ベスト8)
高知 宿毛工(ベスト8)
成績では横一線だが、これまで全国的にも甲子園出場回数が多い松山商は難しく、1勝しかしてない宿毛工も戦歴に乏しいとなれば、徳島市立か高松一となりそうだ。
徳島市立は部員13人のなか、ベスト8に進んだ点で評価された。初戦の川島戦では延長10回の激戦の末にサヨナラ勝ち。2回戦は逆転勝利を収めるなど、内容ある戦いだった。高松一も部員13人ながら県大会で2勝し、グラウンドが離れている練習環境が厳しいなかでも「文武両道」を実践していることが評価されている。ほぼ同じ条件の2校の争いで、どちらが選出されてもおかしくない。
2チームの今年の秋季大会の戦績と近年の成績は以下の通り。
【徳島市立】
★今秋季大会戦績
<徳島大会>
1回戦:4-3 川島
2回戦:3-1 阿波
準々決勝:0-10 鳴門(5回コールド)
★近年の最終成績
21年夏 初戦敗退
21年春 初戦敗退
20年秋 初戦敗退
20年夏 初戦敗退※独自大会
19年秋 初戦敗退
19年夏 初戦敗退
【高松一】
★今秋季大会戦績
2回戦:3-1 丸亀城西
3回戦:3-1 小豆島中央
準々決勝:3-13 大手前高松(5回コールド)
★近年の最終成績
21年夏 初戦敗退
21年春 初戦敗退
20年秋 初戦敗退
20年夏 2回戦敗退※独自大会
19年秋 初戦敗退
19年夏 初戦敗退