【埼玉西武】渡邉勇太朗がローテーション入り!岸潤一郎も飛躍 ~5年目以内の若手
岸潤一郎(埼玉西武)
今シーズンもルーキーを含め多くの若手選手が一軍で頭角を現してきた。今シーズンから一軍での出番が増えてきた入団5年目以内の選手を球団ごとに振り返ってみたい。
2018年、2019年とパ・リーグ連覇を果たした西武はこの時期に最下位争いと苦しんでいる。しかし来シーズン以降にさらなる飛躍が期待できそうな複数の入団5年目以内の選手が頭角を現してきた。
先発投手では高卒3年目の渡邉勇太朗(浦和学院高→2018年2位)がそのひとり。渡邉は6月に中継ぎとして一軍デビューを果たし前半戦で8試合に登板。そのなかで失点を喫したのは2試合だけ。0勝2敗、2ホールド、防御率4.15とまずまずの成績を残す。
後半戦に入ってからは先発ローテーションに入りすでに3勝を挙げた。7試合目の先発登板となった10月3日の日本ハム戦では勝ち星こそつかなかったものの、自己最長となる6回3分の2を投げ1失点。190センチを超える長身からの140キロ代後半のストレートを中心にスライダー、カットボール、スプリットと変化球を投げ込み、的を絞らせなかった。来シーズンは開幕ローテーション争いに入ってくるのは間違いなさそうだ。
中継ぎではルーキーの水上由伸(帝京三高→四国学院大→2020年育成5位)が中継ぎの一角に食い込んだ。育成での入団だった水上は5月に支配下登録を勝ち取ると6月10日に一軍初昇格。6月11日にプロ初登板を果たすと、前半戦は10試合無失点。後半戦も快投は続き、連続試合無失点は17にまで伸びた。確固たる勝ちパターンとはいかないものの、ここまで防御率は1点台と勢いは衰えていない。来シーズンは勝ちパターン入りを目指すことになる。
野手では岸潤一郎(明徳義塾高→拓殖大中退→四国IL徳島→2019年8位)が飛躍した。昨シーズンはわずか5試合の出場にとどまったが、今シーズンはここまで93試合に出場。後半戦ではほぼスタメンで起用されてきた。
そのなかでプロ初安打はもちろん、初本塁打も決め2ケタ本塁打まであと1本に迫る9本塁打とパンチ力もある。中堅を中心に外野3ポジションを任せることができるのも心強い。ここ数試合スタメンから外れているのは気になるが、このままレギュラー奪取となるか注目される。
来シーズン以降、再び上位争いに加わるためにも彼らの飛躍は欠かせない。残り少なくなった今シーズン、最後に猛アピールすることができるだろうか。
<今シーズン成績>
・投手
渡邉勇太朗(浦和学院高→2018年2位)
16試合(49回) 3勝4敗2H 防御率3.86
水上由伸(帝京三高→四国学院大→2020年育成5位)
26試合(23.2回) 0勝1敗4H 防御率1.52
・野手
岸潤一郎(明徳義塾高→拓殖大中退→四国IL徳島→2019年8位)
93試合 打率.218(280打数61安打) 9本 29打点 1盗塁
※数字は2021年10月15日終了時点
記事=勝田聡