【中日ドラゴンズ】根尾はプロ初本塁打も苦しむ。高松渡は一軍に定着~5年目以内の若手
根尾昂(大阪桐蔭出身)
今シーズンもルーキーを含め多くの若手選手が一軍で頭角を現してきた。今シーズンから一軍での出番が増えてきた入団5年目以内の選手を球団ごとに振り返ってみたい。
中日は昨シーズン3位に躍進したが、今シーズンはBクラスに低迷している。残り試合数を考えると2年連続でのAクラス入りは難しいのが実情だ。
そのなかで入団5年目以内の若手野手では高松渡が一軍に定着した。高松は2017年ドラフト3位で指名を受け滝川二高から中日へと入団した内野手。2019年に一軍デビューを果たすも昨シーズンは一軍出場が1試合もなかった。しかし今シーズンは開幕一軍入りを果たすと、ここまで一度も二軍の降格することなく一軍帯同を続けている。
65試合の出場で打率.240(75打数18安打)の打撃成績を残し、期待されている盗塁の数は13個。盗塁失敗が9個あり成功率は59.1%と高くない。
また守備面でも粗さは見られるが、高卒4年目でほぼ初めて経験する一軍の舞台ということを考えればまずまずの結果といえる。終盤の切り札だけでなく、二塁の定位置獲得へ向け、終盤戦にも注目が集まる。
2018年ドラフト1位の根尾昂も昨シーズンの9試合から大きく飛躍し67試合に出場。プロ初本塁打も記録した。しかし打率.169(154打数26安打)と打撃面で課題があり、後半戦は一度も一軍昇格の機会がなく二軍で研鑽を積んでいる。
投手ではドラフト2位ルーキーの森博人が9月10日に初めて一軍に昇格。そこから中継ぎで5試合に登板している。各試合とも1イニングのみの登板で通算5イニングしか投げていないもののここまで無失点。防御率0.00を継続している。また6奪三振と三振を奪う力は高い。
9月26日のヤクルト戦では登板から三者連続四球で満塁のピンチを招くも、二者連続三振を奪うなど決定打を許さず無失点で切り抜けた。ホールドやセーブがつくような緊迫した場面での登板はないものの、来シーズン以降に期待が持てそうな内容だった。
<今シーズン成績>
・投手
森博人(豊川高→日体大→2020年2位)
5試合(5回) 0勝0敗 防御率0.00
・野手
高松渡(滝川二高→2017年4位)
65試合 打率.240(75打数18安打) 0本塁打 2打点 13盗塁
根尾昂(大阪桐蔭高→2018年1位)
67試合 打率.169(154打数26安打) 1本塁打 13打点 0盗塁
※数字は2021年9月29日終了時点
(記事:勝田 聡)