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今季はロッテ・高部がトップ!イースタン・リーグ盗塁王のその後

2021.09.26

今季はロッテ・高部がトップ!イースタン・リーグ盗塁王のその後 | 高校野球ドットコム
大学時代の高部 瑛斗(東海大甲府-国士舘大-千葉ロッテ)

 イースタン・リーグではロッテがすでに7年振り11度目のリーグ優勝を決めた。チームの打撃成績を見ると、打率.252はリーグ5位、60本塁打はリーグワーストながらリーグトップの482得点を記録。また、496四球、出塁率.353、99盗塁もそれぞれリーグトップとなっている。

 99盗塁の中で高部 瑛斗が24盗塁を決め、盗塁王争いのトップを走っている。高部は東海大甲府高から国士舘大を経て、2019年ドラフト3位でロッテへと入団した2年目の外野手。今シーズンも一軍で33試合に出場しているが、目立った実績はまだ残していない。イースタン・リーグで盗塁王のタイトルを取り、弾みをつけたいところだろう。

 さて、過去イースタン・リーグで盗塁王となった選手たちは後に一軍で結果を残しているのだろうか。2010年から2020年までの11年間の盗塁王を振り返ってみたい。

 11年間で11人の盗塁王が誕生しているが、一軍でも盗塁王のタイトルを獲得したのは梶谷 隆幸ただひとりしかいない。梶谷は2006年高校生ドラフト3巡目で指名を受け開星高から横浜へと入団した。

 高卒3年目の2009年に一軍デビューを果たし22試合に出場するも定着できず、翌2010年は二軍暮らしだった。そのなかで33盗塁をマークし盗塁王に輝く。その後、2012年から一軍に定着し、2014年には39盗塁で一軍でも盗塁王に輝いている。イースタン・リーグと一軍の両方で盗塁王に輝いたのは緒方 耕一(巨人/イ:1988年、一:1990年、1993年)以来だった。

 その他では2015年に盗塁王となった外崎 修汰(西武)がいる。外崎は一軍で盗塁王のタイトルこそ取っていないが、2017年からレギュラーに定着。ユーティリティープレーヤーとして活躍し、2019年には26本塁打、22盗塁と「20-20」を達成している。

 伊志嶺 翔大(ロッテ)はルーキーイヤーだった2011年に一軍で32盗塁をマークしていた。2012年にはイースタン・リーグで盗塁王となった。しかし、それ以降に一軍で結果を残すことができず、通算448試合の出場で59盗塁に終わっている。入団2年目までに一軍・二軍で見せた脚力を発揮できなかった。

 現役選手では2016年に38盗塁をマークした山崎 晃大朗(ヤクルト)が一軍で奮闘している。しかし通算で27盗塁、今シーズンも87試合の出場で7盗塁となっており、走ることが重要視されているわけではないようだ。

 二軍と一軍では選手たちの役割も大きく変わってくる。二軍で盗塁王に輝いても一軍で同様のプレースタイルが求められるわけではない。はたして高部は一軍でどのような選手に成長していくのだろうか。

<イースタン・リーグ盗塁王>

2020年(22盗塁)湯浅 大(巨人)
2019年(29盗塁)山野辺 翔(西武)
2018年(26盗塁)鈴木 将平(西武)
2017年(28盗塁)島井 寛仁(楽天)
2016年(38盗塁)山崎 晃大朗(ヤクルト)
2015年(27盗塁)外崎 修汰(西武)
2014年(28盗塁)石川 貢(西武)
2013年(32盗塁)加藤 翔平(ロッテ)
2012年(38盗塁)伊志嶺 翔大(ロッテ)
2011年(55盗塁)上田 剛史(ヤクルト)
2010年(33盗塁)梶谷 隆幸(湘南)

※数字は2021年9月23日終了時点

(記事:勝田 聡

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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