現在、イースタン・リーグでは渡辺 佳明(楽天)がリーグ唯一の3割打者として首位打者争いのトップを走っている。

 渡邊は横浜高から明治大を経て2018年ドラフト6位で楽天に入団した左打ちの内野手。ルーキーイヤーに一軍で77試合に出場したが、その後は出場機会が減少。今シーズンも一軍ではわずか19試合の出場にとどまっている。現在は一軍に帯同しており、これから先、二軍戦での出場がどうなるかはわからないが、二軍でも首位打者というタイトルを取って来シーズン以降の飛躍に繋げたいところだろう。

 さて、イースタン・リーグで首位打者を獲得した選手たちはそれ以降に一軍で結果を残すことができているのだろうか。2010年以降の首位打者を振り返ってみたい。

 2010年から2020年までの11年間で首位打者を獲得した選手を見ると、一軍でもっとも結果を残したのは2011年の首位打者・銀次(楽天)だろう。

 2005年高校生ドラフト3巡目で指名され、盛岡中央から楽天へと入団した銀次は6年目の2011年に規定打席に未到達ながら例外規定を適用し首位打者となった。翌年以降は一軍に定着。2013年からの3年連続を含む4度の打率3割をマークした。打撃タイトルの獲得こそないが、ベストナイン2度、ゴールデングラブ賞1度の表彰を受けている。

 2016年には井上 晴哉(ロッテ)の名前がある。「アジャ」の愛称でも親しまれ大柄な井上だが、イースタン・リーグでは本塁打王ではなく首位打者を獲得していた。井上は2018年に一軍で24本塁打を放ちブレイクし3年連続で規定打席に到達。今シーズンは不振に苦しみわずか23試合の出場で1本塁打だが、これまでに通算68本塁打を記録している。

 森岡良介はヤクルトに移籍2年目となった2010年に首位打者となった。その後、2012年から3年連続、一軍で100試合以上に出場。しかし規定打席には到達していない。

 その他では荒木 貴裕(ヤクルト)、石川 慎吾(巨人)といった控えで活躍する選手はいるものの、一軍で確固たる実績を残した選手は不在となっている。

 2004年には青木宣親(ヤクルト)も獲得しているイースタン・リーグの首位打者だが、ここ数年は一軍での実績に結びついていないケースが多い。はたして渡邊はその現状を打破することができるだろうか。

<イースタン・リーグ首位打者>
2020年(打率.345)加藤翔平(ロッテ)
2019年(打率.332)山下 航汰(巨人)
2018年(打率.336)石川 慎吾(巨人)
2017年(打率.295)高濱 祐仁(日本ハム)
2016年(打率.342)井上 晴哉(ロッテ)
2015年(打率.298)青松慶侑(ロッテ)
2014年(打率.355)高濱 卓也(ロッテ)
2013年(打率.337)荒木 貴裕(ヤクルト)
2012年(打率.327)隠善智也(巨人)
2011年(打率.345)銀次(楽天)
2010年(打率.324)森岡良介(ヤクルト)

※数字は2021年9月17日終了時点

(記事:勝田 聡)