「ドラ1」「同級生」「V腕」負けられない対決が楽しみ
左上から、小笠原慎之介、早川隆久、東浜巨、森下暢仁、伊藤大海、高橋光成
7日のプロ野球では、先発投手のいろんな「対決」が見られた。
日本ハム対楽天は「ドラフト1位ルーキー」対決だった。
楽天の左腕、早川隆久投手は木更津総合から早稲田大を経て、昨年のドラフトで4球団の競合の末、楽天1位指名を受けた。甲子園に出場し、春と夏にベスト8も経験した。東京六大学では最優秀防御率、ベストナインのタイトルも獲得した。
日本ハムの伊藤大海投手は、駒大苫小牧から苫小牧駒大を経て、日本ハム1位指名を受けた。甲子園にも出場経験があり、大学選手権にも出場。北海道学生リーグでは最高殊勲選手賞2度、最優秀投手賞2度のタイトルを手にした。
華々しい経歴の投手のプロ初対決は、伊藤が勝利した。5回4失点の早川に対して、伊藤は7回2失点で9勝目を手して、2ケタ勝利に王手をかけた。試合前からお互いに意識しあって、「負けられない戦い」の末の結末。こういう投げ合いは大好きだ。
広島対中日は「同級生」対決だ。
広島先発の 森下 暢仁投手は97年8月25日生まれ、中日先発の小笠原慎之介投手は97年10月8日生まれ。いわゆる同学年の左腕と右腕。大分商・森下、東海大相模・小笠原として15年のU-18代表で同僚だった関係で、さらに、プロ入りの年は違えども、ともにドラフト1位での入団でもある。ライバルとは、こういう関係なのだと思う。
結果は痛み分けとなった。小笠原は6.0回を3失点。一方、森下は5.2回を4失点。森下が打ち込まれて先に降板したが、打線が逆転してくれた。ともに勝ち負けはつかず。今後も楽しみな対決になりそうだ。
最後は「V腕」対決。
ソフトバンクと西武の試合、ソフトバンクが東浜巨投手、西武が高橋光成投手。東浜は沖縄尚学でセンバツ優勝、高橋は前橋育英で夏甲子園優勝を果たした。最初の「V腕」対決は17年でその時は東浜に軍配があがった。今年、4年ぶりとなる対決が8月に実現したが、試合は引き分け。ともに勝ち負けはつかなかった。
そしてこの日。試合は西武が勝利したが、互いに勝ち負けはつかなかった。東浜が先に降板したが、打線が高橋から一時逆転してくれた。こういう試合は白黒がつかないことが多いのか。
先発投手は中6日ローテーションで回ることが多い。6人ともに今後もローテを守れば、また対決が見られる可能性は高い。互いに負けられない「対決」は、見るものにとっては楽しみしかない。