プロ野球のペナントレースは後半戦に突入し、各チームの残り試合は45試合前後となった。ここから優勝やクライマックスシリーズ出場権をかけた争いがより一層激しくなることだろう。と、同時にタイトル争いも盛り上がってくる。

 セ・リーグの防御率は青柳 晃洋(阪神/川崎工科→帝京大→2015年阪神5位)がリーグ唯一となる1点台でトップを走っている。ドラフト5位指名ながら6年目にしてエース格にまで上り詰めた。

 2位以下は柳 裕也(中日/横浜→明治大→2016年中日1位)、森下 暢仁(広島/大分商→明治大→2019年広島1位)、高橋 優貴(巨人/東海大菅生→八戸学院大→2018年巨人1位)、小笠原 慎之介(中日/東海大相模→中日1位)、大野 雄大(中日/京都外大西→仏教大→2010年中日1位)と、6位までがドラフト1位入団選手が続いている。ドラフト1位指名を受けるようなアマチュア時代に実績のある投手たちが、プロに入ってからも先発ローテーションに入り順調に結果を残している結果だろう。

 2005年以降のセ・リーグにおける最優秀防御率の日本人選手によるタイトルホルダーを見ると、ほとんどがドラフト1位もしくは、それに準ずる自由枠や希望入団枠の選手たちで占められている。

 それ以外の選手は、2006年の黒田 博樹(広島/上宮→専修大→1996年広島2位※逆指名)と2005年の三浦 大輔(横浜/高田商→1991年横浜大洋6位)のふたりだけ。2007年以降に最優秀防御率のタイトルを獲得した日本人選手は6人いるがすべてドラフト1位指名での入団だった。

 青柳がこのままタイトルを獲得すれば、2006年の黒田以来、15年ぶりのドラフト1位指名選手以外からのタイトルホルダーとなる。

 一方のパ・リーグは昨年が千賀 滉大(ソフトバンク/蒲郡→2010年ソフトバンク育成4位)、2019年が山本 由伸(オリックス/都城→2016年オリックス4位)とドラフト1位指名以外だった。しかし2009年から2018年までの10年間は8人(10度)のタイトルホルダーが生まれているが、いずれもドラフト1位、またはそれに準ずる自由枠での入団だった。

 それ以前は、2008年の岩隈 久志(楽天/堀越→1999年近鉄5位)、2007年の成瀬 善久(ロッテ/横浜→2003年ロッテ6巡)とドラフト下位指名選手からの獲得者も生まれていた。

 今年は山本 由伸(オリックス/都城→2016年オリックス4位)と宮城 大弥(オリックス/興南→2019年オリックス1位)のふたりが防御率1点台で競い合っている。山本が先輩の意地を見せ、3年連続でドラフト1位以外の選手が獲得するのか、それとも宮城が初のタイトルを獲り、再びドラフト1位指名選手がタイトルホルダーとなるのか注目だ。

【最優秀防御率】
※2005年以降
※所属は当時

<セ・リーグ>

2020年大野 雄大(中日/京都外大西→仏教大→2010年中日1位)
2019年大野 雄大(中日/京都外大西→仏教大→2010年中日1位)
2018年菅野 智之(巨人/東海大相模→東海大→2012年巨人1位)
2017年菅野 智之(巨人/東海大相模→東海大→2012年巨人1位)
2016年菅野 智之(巨人/東海大相模→東海大→2012年巨人1位)
2015年ジョンソン(広島)
2014年菅野 智之(巨人/東海大相模→東海大→2012年巨人1位)
2013年前田 健太(広島/PL学園→2006年高・広島1巡)
2012年前田 健太(広島/PL学園→2006年高・広島1巡)
2011年吉見 一起(中日/金光大阪→トヨタ自動車→2005年中日希望枠)
2010年前田 健太(広島/PL学園→2006年高・広島1巡)
2009年チェン(中日)
2008年石川 雅規(ヤクルト/秋田商→青山学院大→2001年ヤクルト自由枠)
2007年高橋 尚成(巨人/修徳→駒沢大→東芝→1999年巨人1位※逆指名)
2006年黒田 博樹(広島/上宮→専修大→1996年広島2位※逆指名)
2005年三浦 大輔(横浜/高田商→1991年横浜大洋6位)

<パ・リーグ>

2020年千賀 滉大(ソフトバンク/蒲郡→2010年ソフトバンク育成4位)
2019年山本 由伸(オリックス/都城→2016年オリックス4位)
2018年岸 孝之(楽天/名取北→東北学院大→2006年西武希望枠)
2017年菊池 雄星(西武/花巻東→2009年西武1位)
2016年石川 歩(ロッテ/滑川→中部大→東京ガス→2013年ロッテ1位)
2015年大谷 翔平(日本ハム/花巻東→2012年日本ハム1位)
2014年金子 千尋(オリックス/長野商→トヨタ自動車→2004年オリックス自由枠)
2013年田中 将大(楽天/駒大苫小牧→2006年高・楽天1巡)
2012年吉川 光夫(日本ハム/広陵→2006年高・日本ハム1巡)
2011年田中 将大(楽天/駒大苫小牧→2006年高・楽天1巡)
2010年ダルビッシュ 有(日本ハム/東北→2004年日本ハム1巡)
2009年ダルビッシュ 有(日本ハム/東北→2004年日本ハム1巡)
2008年岩隈 久志(楽天/堀越→1999年近鉄5位)
2007年成瀬 善久(ロッテ/横浜→2003年ロッテ6巡)
2006年斉藤 和巳(ソフトバンク/南京都→1995年ダイエー1位)
2005年杉内 俊哉(ソフトバンク/鹿児島実→三菱重工長崎→2001年ダイエー3巡)

※数字は2021年8月29日終了時点

(記事:勝田 聡)