岡本、村上の本塁打王争い 歴代キングをドラフト順位で見ると?
岡本 和真(智弁学園高出身)、村上宗隆(九州学院高出身)
プロ野球のペナントレースは後半戦に突入し、各チームの残り試合は45試合前後となった。ここから優勝やクライマックスシリーズ出場権をかけた争いがより一層激しくなることだろう。と、同時にタイトル争いも盛り上がってくる。
セ・リーグの本塁打王争いを見ると、岡本 和真(巨人)が31本でトップを走り、2位の村上 宗隆(ヤクルト)が30本とわずか1本差で追いかけている。若きスラッガーふたりには、高卒でドラフト1位指名を受け、プロ入りを果たした共通点がある。
やはり本塁打王を獲得するようなスラッガーはドラフト1位指名選手が多いのだろうか。楽天が新規参入を果たした2005年以降の本塁打王を確認してみた。
セ・リーグでは2005年から2020年までの16年間で日本人選手が5人(6度)、本塁打王に輝いている。そのなかでドラフト1位やそれに準ずる自由枠以外でプロ入りを果たしたのは、2005年の新井 貴浩(広島工→駒沢大→1998年広島6位)が唯一の存在だった。
以降は村田 修一(横浜/東福岡高→日本大→2002年自由枠)、山田 哲人(ヤクルト/履正社高→2010年ヤクルト1位)、筒香 嘉智(DeNA/横浜高→2009年横浜1位)、そして岡本 和真(巨人/智弁学園高→2014年巨人1位)とドラフト1位指名や自由枠の選手がタイトルを獲得している。
一方のパ・リーグは柳田 悠岐(ソフトバンク/広島商→広島経済大→2010年ソフトバンク2位)が23本で本塁打王争いのトップを走っている。
セ・リーグと同じように2005年以降の日本人選手のタイトル獲得者を見ると、ドラフト1位指名選手は、2010年のT-岡田(オリックス/履正社高→2005年高オリックス1巡)だけ。しかし新井のような6位指名といった下位指名選手はおらず、2位、3位指名が多くなっている。柳田も同様に2位指名でプロ入りした。。
しかし、今年は現時点で杉本 裕太郎(オリックス/徳島商→青山学院大→JR西日本→2015根のリックス10位)が柳田に2本差の21本で2位につけている。ドラフト下位指名からの本塁打王が誕生するかもしれない。
【本塁打王】
※2005年以降
<セ・リーグ>
2020年岡本 和真(巨人/智弁学園高→2014年巨人1位)
2019年ソト(DeNA)
2018年ソト(DeNA)
2017年ゲレーロ(中日)
2016年筒香 嘉智(DeNA/横浜高→2009年横浜1位)
2015年山田 哲人(ヤクルト/履正社高→2010年ヤクルト1位)
2014年エルドレッド(広島)
2013年バレンティン(ヤクルト)
2012年バレンティン(ヤクルト)
2011年バレンティン(ヤクルト)
2010年ラミレス(巨人)
2009年ブランコ(中日)
2008年村田 修一(横浜/東福岡高→日本大→2002年横浜自由枠)
2007年村田 修一(横浜/東福岡高→日本大→2002年横浜自由枠)
2006年ウッズ(中日)
2005年新井 貴浩(広島/広島工→駒沢大→1998年広島6位)
<パ・リーグ>
2020年浅村 栄斗(楽天/大阪桐蔭高→2008年西武3位)
2019年山川 穂高(西武/中部商→富士大→2013年西武2位)
2018年山川 穂高(西武/中部商→富士大→2013年西武2位)
2017年デスパイネ(ソフトバンク)
2016年レアード(日本ハム)
2015年中村 剛也(西武/大阪桐蔭高→2001年西武2巡)
2014年メヒア(西武)
2014年中村 剛也(西武/大阪桐蔭高→2001年西武2巡)
2013年アブレイユ(日本ハム)
2012年中村 剛也(西武/大阪桐蔭高→2001年西武2巡)
2011年中村 剛也(西武/大阪桐蔭高→2001年西武2巡)
2010年T-岡田(オリックス/履正社高→2005年高オリックス1巡)
2009年中村 剛也(西武/大阪桐蔭高→2001年西武2巡)
2008年中村 剛也(西武/大阪桐蔭高→2001年西武2巡)
2007年山崎 武司(楽天/愛工大名電→1986年中日2位)
2006年小笠原 道大(日本ハム/暁星国際高→NTT関東→1996年日本ハム3位)
2005年松中 信彦(ソフトバンク/八代第一高→新日鉄君津→1996年ダイエー2位※逆指名)
※数字は2021年8月26日終了現在
(記事:勝田 聡)