
甲斐野 央(福岡ソフトバンク)
プロ野球は前半戦を終え一軍は東京オリンピック開催に伴う中断期間に入った。日本代表に招集されている選手以外は、練習や二軍戦で汗を流している。そのなかには前半戦で一軍未出場だった選手も多い。
ソフトバンクは前半戦をBクラスの4位で折り返した。とはいえ、首位のオリックスとは4ゲーム差。クライマックスシリーズ出場圏内となる3位のロッテとは1.5ゲーム差しかない。残り60試合ほどの後半戦で十分に巻き返しが可能だろう。
そんな中、ソフトバンクはこのエキシビションマッチで、前半戦では一軍出場のなかった選手を多く試している。投手では甲斐野 央と椎野 新がそうだ。右肘の故障から復帰した甲斐野は7月27日のDeNA戦で2年ぶりの一軍登板を果たした。
一発を許し失点したものの、その後は立ち直り1回1失点、2奪三振とまずまずの内容で、球速も回復しており最速は158キロを記録した。ルーキーイヤーだった2019年に26ホールドをマークした右腕が復帰すれば心強い。
前半戦は二軍で32試合に登板し防御率4.05の成績だった椎野は、7月28日のDeNA戦で一軍初登板を果たす。安打と2つの四球でピンチを招くも、なんとか無失点。さらなる結果を出し、一軍入りへアピールしたいところだ。
野手では阪神からトレードで移籍してきた中谷 将大も結果を出した。今シーズン阪神でも一軍出場はなかった中谷は、7月27日のDeNA戦で移籍後初打席初本塁打を放ち、外野の一角争いに名乗りを上げた。翌日の試合では育成から這い上がってきたリチャードも一発を放っている。
またBC茨城から加入したアルバレスも初戦から安打を放った。その他では増田 珠、井上 朋也といった若い選手たちもエキシビションマッチでは出場機会が与えられている。
今シーズン一軍出場のないフレッシュな選手たちで、2年連続のリーグ優勝へ向けた巻き返しを図ることに期待がかかる。
【ソフトバンクの前半戦一軍未出場選手】
<投手>
甲斐野 央(東洋大姫路高→東洋大→2018年1位)
椎野 新(村上桜ヶ丘高→国士舘大→2017年4位)
渡邉 雄大(中越高→青山学院大→BC新潟→2017年育成6位)
古谷 優人(江陵高→2016年2位)
奥村 政稔(中津商→九州国際大(中退)→三菱日立パワーシステムズ→2018年7位)
田上 奏大(履正社高→2020年5位)
サファテ
<野手>
中谷 将大(福岡工大城東高→2010年3位)※ドラフト指名は阪神
牧原 巧汰(日大藤沢高→2020年3位)
増田 珠(横浜高→2017年3位)
井上 朋也(花咲徳栄高→2020年1位)
笹川 吉康(横浜商→2020年2位)
川原田 純平(青森山田高→2020年4位)
リチャード(沖縄尚学高→2017年育成3位)
水谷 瞬(石見智翠館高→2018年5位)
釜元 豪(西陵高→2011年育成1位)
小林 珠維(東海大札幌高→2019年4位)
アルバレス
(記事:勝田 聡)