パ・リーグ高卒2年目野手の出世頭は?
紅林弘太郎(駿河総合高→オリックス2位)
プロ野球も前半戦が終了した。今年も多くの若手有望株が一軍の舞台で羽ばたこうとしている。なかでも2019年ドラフト会議で指名された高卒2年目の選手たちの活躍が目覚ましい。
ドラフト当時は佐々木 朗希(大船渡高→ロッテ1位)や奥川 恭伸(星稜高→ヤクルト1位)に注目が集まっていたが、その他の選手たちも頭角を現しはじめている。セ・パそして投手・野手にわけて振り返ってみたい。※投手・野手は2021年シーズンの登録に準ずる。
パ・リーグの野手では紅林 弘太郎(駿河総合高→オリックス2位)が順調だ。ここまで81試合に出場し打率.214(257打数55安打)、5本塁打、26打点の成績を残している。87試合中74試合にスタメン起用されているが、下位打線での出場が多く規定打席には届いていない。しかし、高卒2年目でこの数字は文句ないだろう。
開幕当初は他の選手との兼ね合いもあり、遊撃と三塁の両ポジションを守っていたが、5月2日以降は遊撃一本に絞られた。チームとしても遊撃手として育てようという意思が垣間見える。
楽天の黒川 史陽(智弁和歌山高→楽天2位)と武藤 敦貴(都城東高→楽天4位)も一軍で多くの出場機会を与えられている。武藤は開幕一軍を勝ち取ると6月14日に登録を抹消されるまで44試合(スタメン3試合)に出場。打率.105(19打数4安打)と打撃面では苦しんだものの、終盤の守備固めで起用され出番を増やした。
一方の黒川は出場試合数こそ武藤より少ない31試合だが、17試合でスタメン起用された。打率.203(69打数14安打)の成績を残し、プロ初本塁打も記録している。二塁・三塁の次期レギュラー候補としての期待値が高い。
上野 響平(京都国際高→日本ハム3位)は4試合に出場。プロ初安打は生まれていないもののスタメンでも2試合で起用された。遊撃の守備では好プレーも見せ、およそ1週間ほどの一軍登録期間だったが爪痕を残した。
水上 桂(明石商→楽天7位)、小林 珠維(東海大札幌高→ソフトバンク4位)、河野 涼多(九州学院高→西武4位)の3選手はここまで一軍での出場機会はない。
パ・リーグにおける高卒2年目の投手では宮城 大弥(興南高→オリックス1位)が大ブレイクしている。野手陣も宮城に続く活躍に期待がかかる。
<2019年ドラフト指名野手>
※パ・リーグ所属
※育成指名は除く
紅林 弘太郎(駿河総合高→オリックス2位)
上野 響平(京都国際高→日本ハム3位)
黒川 史陽(智弁和歌山高→楽天2位)
武藤 敦貴(都城東高→楽天4位)
水上 桂(明石商→楽天7位)
小林 珠維(東海大札幌高→ソフトバンク4位)
河野 涼多(九州学院高→西武4位)
記事=勝田 聡