昨夏V帝京はシード不在ブロックへ!抽選役はチーム1の強運・田巻
帝京・田巻 脩三
6月19日、青山学院青山講堂にて東西東京大会の組み合わせ抽選会が開催された。東東京から組み合わせが始まり、今大会ノーシードで迎えることになった昨夏の東東京王者・帝京の初戦が決定。11日に淑徳巣鴨との一戦から、帝京の夏は始まることになった。
「仲間からは『強いチームがいるところを引いてこい。都立小山台の山を引いてこい』と言われてきました」
抽選会場にチームを代表として足を運んできた田巻 脩三が抽選を終えて、率直に感想を述べた。昨秋は都大会まで進んだが、都立小山台の前にコールド負けを喫して2回戦敗退。春の都大会も初戦・日本学園の前に敗れ、夏はノーシードとなっていた。
田巻もここまでの結果について、昨夏の独自大会を制した先輩たちと比較して「1球、1点に対する執念が先輩たちと違います」と分析。特に自分たちの守備が乱れて負けたことを反省し、「夏はエラーをしないように練習をしてきました」と守備力と同時に1球に対する執念を磨いてきたという。
その成果をまず発揮する相手が淑徳巣鴨になるが、帝京の周りには幸いにもシード校がいない。順調に勝ちあがった場合、準々決勝で対戦するであろう大森学園が最初のシード校となる。「ラッキーですね」と、このブロックに入ったことに田巻は少し笑みを浮かべた。
今回の抽選会に向けて、3日前に前田監督の提案で3年生20人がじゃんけんを実施。そこで田巻が最後まで勝ち残ったことで、チームを代表して抽選会に来たとのことだ。「持っていると思います」と持っている男・田巻が抽選でも、自らの強運を発揮した形だ。さらに、サッカー部が19日の午前中に11年ぶりのインターハイ出場を決めたとのこと。田巻だけではなく、帝京そのものにも流れが来ているといっていいだろう。
「連覇を達成できるのは自分たちだけですが、相手を意識せずに一戦必勝。チャレンジャー精神で戦いたいと思います」と決意を証明した。この良い流れに乗って帝京が連覇を達成し、悲願の甲子園となるか。淑徳巣鴨戦から戦いぶりに目が離せない。
(記事:田中 裕毅)