タテジマの伝統と誇りをもって戦えた 東海大・門馬大主将が振り返る復帰シーズン
守備に就く門馬大主将
「縦縞の伝統と誇りをもって戦えたと思います」
29日の桜美林大学との優勝決定戦第1戦終了後、東海大学の門馬大主将(東海大相模出身)は、春季リーグ戦を総括した。
試合は1対3で敗れ、東海大学は優勝を逃す形になった。序盤から桜美林大学の左腕・多間隼介(北海出身)の真っすぐと変化の大きいスライダーの前に打線が打ちあぐね、ヒット6本に抑えられた。多間を想定して練習を重ねてきたが、「相手が1枚上手でした」と相手エースの好投を称賛した。
この春も優勝、そして日本一を目指すことに変わりはなかったが、特別なシーズンだった。
昨秋はリーグ最下位に沈み、なおかつチームは今シーズンから新体制となった。そのなかで門馬主将が就任し、「応援してくださる方に、勝って恩返しをしよう」と誓い、新チームは始まった。
予断を許さない新型コロナウイルスに留意をしながら練習を重ねる姿に、井尻監督も「コロナで我慢しているところもあると思いますが、選手たちは人間的に成長しています」と選手たちの日々の様子を語る。
チームは苦しみながらも1つにまとまり、今季のリーグ戦は6勝4敗で首位。3校が並び、優勝決定戦に持ち込んだが、あと一歩で届かなかった。
優勝を逃し、悔しさから涙を見せながら今後に向けて「全てにおいてレベルアップしていければと思います」とチーム全体の底上げを課題に掲げた。
縦縞の完全復活とはならなかったが、優勝決定戦にもつれる接戦を演じたのは事実だ。春に流した悔し涙が、秋がうれし涙に変わったとき、縦縞が完全復活となることを期待したい。