リーグトップ65.1回登板!3年生エース・福山優希(駒澤大)の光る鉄腕ぶり
福山優希
青山学院大学との投手戦を制して、今季3勝目をつかみ取った駒澤大学。この勝利の立役者は3年生エース・福山 優希(八戸学院光星出身)だった。
リーグ戦の資料を見ると、身長176センチ体重70キロと明記されている。野球選手としてはあまり大きな体格ではない福山だが、滑らかなフォームから繰り出されるストレートは140キロ台を連発。切れ味鋭い変化球もあり、3年生ながらエースを任されるのも納得のボールだ。
ここまでリーグ戦10試合すべてに登板しており、チームから全幅の信頼を寄せられているのがわかる。起用されている福山は、「凄くいい経験をさせてもらっています」と前向きに捉えているが、7日の登板は前日の試合に続いての連投になっていた。大倉監督は「昨晩、今朝の段階で本人に状態を聞いたうえで先発を決めました」と本人確認をしたうえでの先発だったことを説明する。
その福山本人は「基本的には連投は大丈夫」とエースとして頼もしいコメントを残すものの、6日の試合では7回途中で被安打9、失点3の内容で負け投手になっている。しかし、7日の試合では9回投げて被安打5、無失点で初の完封勝利。「考えながら投げているなかで見つかった課題を指導者と話し合って改善できたことが結果に繋がりました」と福山自身は7日の快投を分析する。
「昨日は7回にホームランを許しましたが、そのボールを選択したのは良かったと思うんです。ですが、そのボールを選ぶことで長打のリスク、確立はどうなのか。その辺りの考え方を課題に修正して投げるようにしました」(福山)
今日の試合であれば8回に一死二塁の場面。打席には6日の試合でホームランを許した青山学院大2番・泉口友汰(大阪桐蔭出身)。6日にホームランを打たれたときは二死二塁で、7日は一死二塁と、ともに1本許せば失点する状況だった。マウンドの福山は「一番大けがしないボール」という考えのもと、アウトローへのストレートを選択。これに打席の泉口が手を出せずに見逃し三振。後続も断ち切り、ピンチを脱した。
大倉監督は「研究して準備ができる。勉強家だと思います」と福山の長所を説明。そこを含めてマウンドで冷静になって投球できる。140キロ台のスピードボールだけではないクレバーな一面も福山の強みだろう。チームは6位と予断を許さない状況だが、1つでも上位進出へ。福山の投球がチームに勝利をもらたすか注目だ。
(記事:田中 裕毅)