新型コロナウイルス感染拡大防止のため、関係者以外無観客で開催中の「第74回春季四国地区高等学校野球大会」。4月25日(日)の大会2日目は香川県高松市のレクザムスタジアムで準決勝2試合が開催された。

 第1試合では前日の1回戦で徳島商(徳島県2位)に6対4で競り勝った新田(愛媛県1位)と、同じく1回戦で藤井(香川県2位)を12対4(7回コールド)で破った高知県1位・センバツ出場校の明徳義塾が対戦した。

 明徳義塾は新田先発・向井 駿貴(2年・169センチ64キロ・右投左打・松山中央ボーイズ出身)に中盤までは苦しんだが、5回裏に二死満塁のチャンスを作ると「自分の役割を果たそうと思っていた」2番・池邉 由伸(2年・二塁手・右投左打・171センチ65キロ・佐賀ヤング藤本ベースボールクラブ<佐賀>出身)が初球を右前に運ぶ2点適時打で先制。

 その後は「テンポよく投げようと思っていた」先発の吉村 優聖歩(2年・左打・181センチ72キロ・熊本中央ボーイズ<熊本>出身)がサウスポーでのボウリングを想起させる変則フォームから最速131キロのストレート・110キロ台のスライダー・100キロを切るスローカーブを操り、99球3安打2四球9奪三振完封勝利。2年ぶり(2大会連続)12度目の春季四国王座に王手をかける、15回目の大会決勝進出を決めている。

 第2試合では前日、鳴門(徳島県1位)との緊迫感ある戦いを3対2で制した高知(高知県2位)と、同じく1回戦では香川県1位・英明を終盤突き放し9対4で勝利した愛媛県2位・センバツ出場校の聖カタリナ学園が激突した。

 試合は初回に相手の乱れに乗じて4点を先制した高知が終始優位に試合を進める展開に。2021年公式戦初先発となった森木 大智(3年・右投右打・184センチ87キロ・高知中出身)は試合後に「中盤にボールが多くなって詰めができなかった」と反省の弁を残すも、内容は最速149キロ(NPBスカウトのスピードガンでは151キロ)と130キロ台の高速シンカー的チェンジアップ、スライダーがよく決まり、7回3分の1を投げ103球・5安打2四死球8奪三振。

 6回裏に無死満塁から二死を奪った後「ストレートに張り球を絞って上から叩くことを意識した」聖カタリナ学園6番・小澤 武門(3年主将・三塁手・右投右打・172センチ69キロ・稲城リトルシニア<東京>出身)に右前適時打を浴びた場面も、決勝戦、夏に向けての良薬となるものだった。

 そして高知は打線も聖カタリナ学園の3投手から11安打を放ち、8対1(8回コールド)。前日の3安打からの見事な修正で5年ぶり10度目の大会制覇にあと1勝となる15度目の大会決勝戦進出を決めた。

 なお、2004年から1県2校・8校が参加することになった同大会において、同県代表同士の決勝戦対決ははじめて。高知県では「名勝負数え歌」として激戦を繰り広げている明徳義塾高知の両校が5月1日(土)13時からレクザムスタジアムで演じる「竜虎相搏つ」ライバル対決は、関係者以外無観客といえども間違いなく四国の野球シーンを熱くするはずだ。

(取材=寺下 友徳