4月から始まった東京六大学野球。17日、前週の慶應義塾大とカードを1勝1敗で終えた法政大が立教大と対戦。試合は2対2の引き分けに終わり、互いが勝ち点0.5ずつと取り合う結果となった。しかし法政大主将にしてエース、そして今秋のドラフト注目右腕・三浦 銀二、そしてチームにとっては痛い引き分けだった。

 立教大戦での三浦の球速帯は130キロ後半が多かったが、コーナーへ質の高いボールが次々と決まる。圧倒的なスピードボールではないが、ギリギリまで開きを抑えて、下半身の力をしっかりと指先に伝えられるフォームから投げ込む勢いあるボールで、空振りを次々と奪った。

 加えてチェンジアップやスライダーなども織り交ぜながら9回を完投。打者35人に被安打5、与四死球4、奪三振11と慶應義塾大戦に続いての好投だった。三浦本人も「今日の調子は悪くなかった」と感じていたが、「インコースもしくは高めのボールでも良かった」と最後の詰めを見誤り、勝利が遠のく結果になった。

 しかし、そこまでは粘り強く、そしてテンポの良い投球が続いていた。この点に関しては三浦本人も意識していたところだという。
 「雨が降っていましたし、立教大は打線が勢いに乗ると嫌なチームなので、調子づかせないように基本的には打たせて取る。ランナーが溜まったり、得点圏にランナーが進めば三振狙いでギアを上げるように意識していました」

 たしかに立教大の先発・池田 陽佑智辯和歌山出身)と比較をすると、三浦がいかに省エネ投球だったのかわかる。
池田 陽佑
1回平均:18.2球
打者1人:4.3球

三浦 銀二
1回平均:14.7球
打者1人:3.8球

 こうしたところは池田が今後ドラフト候補として成長するためにも見つめていくポイントかもしれないが、対戦相手の打線を見ながら投げられても、三浦にように天気まで考えて投球できるクレバーさを持ち合わせる投手は決して多くない。そういった点は、三浦が1年生春からリーグ戦で投げ続けている経験値が活きているところであり、ドラフト候補たるゆえんと言ってもいいのではないだろうか。

 2失点完投したエースについて、加藤監督は試合後に「今年に入ってほとんど失点せず、多くても1点くらいの投球を三浦はするので、最後まで任せるつもりでした」とピンチの場面でも継投の考えはなかったと明言。指揮官から全幅の信頼を寄せられているといってもいいだろう。ここから先も多くの注目を集めるであろう三浦。大学野球集大成の1年でどういった投球を見せてくれるのか。今後の試合も見逃せない。

(記事:編集部)