横浜DeNAの大卒選手は甲子園経験者が少ない?
明治大時代の入江 大生
開幕から3週間ほどが経過した。すでに多くの新人選手が一軍でデビューを果たし立派な戦力になっている。
なかでも野手では牧 秀悟(DeNA)と佐藤 輝明(阪神)の活躍が目立つ。この両選手は大卒でプロ入りを果たしているが、いずれも高校時代に甲子園への出場経験はなかった。高校時代に甲子園という大舞台を経験していなくても、1年目からこれだけ活躍する選手は多くいるのである。
そこで各球団の過去5年のドラフト指名された大卒選手たちの甲子園出場歴を調べてみた。牧や佐藤のように甲子園出場歴がなくても1年目から結果を出している選手はいたのだろうか。
DeNAが2016年から2020年のドラフト会議で支配下指名した大卒の選手は全部で14人。そのうち高校時代に甲子園出場を果たしているのは、入江 大生(作新学院高→明治大→2020年1位)をはじめ4人だけ。3分の1にも満たなかった。
入江は2016年夏の甲子園に背番号「3」をつけ一塁手として出場した。3試合連続本塁打を放つ活躍を見せ今井 達也(現西武)とともに全国制覇を成し遂げている。
伊勢 大夢(九州学院高→明治大→2019年3位)は背番号「1」を背負って2015年春・夏の甲子園に出場。2大会とも初戦で完投負けを喫している。ちなみに夏の大会では村上宗隆(現ヤクルト)が1年生ながら背番号「3」でメンバー入りを果たしていた。
東 克樹(愛工大名電高→立命館大→2017年1位)は2012年春・夏、そして3年時の2013年夏と3度甲子園に出場。2012年は1学年上に濱田 達郎(現中日)がいたことから登板機会はない。最上級生となった2013年は初戦で完投負けを喫した。
楠本 泰史(花咲徳栄高→東北福祉大→2017年8位)は同学年の若月 健矢(現オリックス)とともに2013年春の甲子園に出場。しかし、3打数ノーヒットと結果を残すことはできなかった。
未出場組では牧だけでなく佐野 恵太(広島広陵高→明治大→2016年9位)の名前が光る。1年夏(2010年)には有原 航平(現レンジャーズ)を擁し、甲子園出場を果たしているが自身はベンチ入りできなかった。その後は甲子園に手が届かず、明治大へと進学している。
名門日大三高出身の伊藤 裕季也も在学中にチームの甲子園出場はあったがベンチ入りとはならなかった。
【DeNAの過去5年の大卒ドラフト指名選手の甲子園出場有無】
※育成指名は支配下登録された選手のみ
※◎が甲子園出場歴あり(ベンチ入り)
<2020年>
1位:入江 大生(作新学院高→明治大)◎
2位:牧 秀悟(松本第一高→中央大)
<2019年>
2位:坂本 裕哉(福岡大大濠高→立命館大)
3位:伊勢 大夢(九州学院高→明治大)◎
6位:蝦名 達夫(青森商→青森大)
<2018年>
1位:上茶谷 大河(京都学園高→東洋大)
2位:伊藤 裕季也(日大三高→立正大)
<2017年>
1位:東 克樹(愛工大名電高→立命館大)◎
8位:楠本 泰史(花咲徳栄高→東北福祉大)◎
<2016年>
1位:濱口 遥大(三養基高→神奈川大)
2位:水野 滉也(札幌日大高→東海大北海道)
6位:尾仲 祐哉(高稜高→広島経済大)
7位:狩野 行寿(川越工→平成国際大)
9位:佐野 恵太(広島広陵高→明治大)
(記事:勝田 聡)