夏の活躍に期待!選抜に出場した8名のプロ注目投手たち
石田 隼都(東海大相模)
今回は東海大相模の優勝で幕を下ろした2021年の選抜。大会を通じてプロ注目選手たちの評価は大きく分かれたが、今回はコラム「世代No.1小園 健太から評価は変わった?選抜で期待度を上げたドラフト候補投手たち」でご紹介した選手たちを改めて紹介したい。
夏の大会では間違いなく注目される選手たちだが、どういった活躍を集大成の夏に見せてくれるのか。今から楽しみである。
・木村 大成(北海 大会最速145キロ)
驚異的な奪三振率を誇る投手として注目を集めた左腕。開幕戦・神戸国際大附戦では持ち前の変化の大きいスライダーも駆使して、8つの三振を奪ったものの、試合は2対3で敗退。本来の投球が発揮できたことを反省に掲げ、さらなるレベルアップを図る。
・伊藤 樹(仙台育英 大会最速147キロ)
140キロ後半の威力十分な真っすぐで選抜では打者を圧倒。加えて多彩な変化球も持ち合わせる注目右腕として明徳義塾戦ではノーヒットピッチング。準々決勝・天理戦では思うような結果ではなかったが、能力の高さを見せた。
・石田 隼都(東海大相模 大会最速146キロ)
29.1回を投げて、44奪三振、2四球、無失点と圧巻の投球内容で選抜優勝投手。大会を通じて評価を高めたサウスポーで、出所の見にくいフォームから真っすぐだけではなく落差の大きいチェンジアップも操る。
・畔柳 亨丞(中京大中京 大会最速149キロ)
今大会最速をマークした本格派右腕。全身の力を使って投げ込む真っすぐはスピードもさることながら回転数といった質の高さも光り、選抜に出場した投手の中ではトップレベルの実力を発揮した。怪我からの完全復活が待たれる。
・小園 健太(市立和歌山 大会最速147キロ)
2回戦・明豊戦で姿を消したが、世代No.1にふさわしい能力をいかんなく発揮。140キロ後半のストレートを軸に選抜ではスライダーでピッチングを組み立て、完封勝利1番乗りを成し遂げた。もちろん、代名詞ともいえるカットボール、ツーシームでもアウトの山を築き持ち味を出した。今後の伸びしろに期待がかかる。
・達 孝太(天理大会最速148キロ)
試合を重ねるごとに評価を上げてきた大型右腕。回転数の多い真っすぐと落差の大きいフォークのコンビネーションで各校の強打者から空振りを奪った。怪我の影響で準決勝の登板は回避したが、夏の大会ではベストコンディションで戻ってこれるか。
・松浦 慶斗(大阪桐蔭 大会最速141キロ)
130キロ後半の力ある真っすぐを投げ込むなど期待度の高い左腕。初戦の智辯学園戦では初回に大量失点してしまいリズムが乱れた。しかしスライダーやチェンジアップと言った変化球を含めて秘めたる能力は世代屈指と今後の活躍に期待がかかる。
・関戸 康介(大阪桐蔭 大会最速146キロ)
松浦とともに大阪桐蔭のWエースとして期待され、大会前にも150キロ計測など好調だったが、智辯学園戦では制球が乱れてしまい、苦しい投球が続いた。敗戦をきっかけに成長した姿を見せられるか。
(記事:田中 裕毅)