佐藤輝明の勢いが止まらない!早くも1998世代野手の顔に
佐藤 輝明
阪神のドラフト1位ルーキー佐藤 輝明が止まらない。3月17日終了時点で3試合連発を含む6本塁打を放った。これは両リーグトップの数字であり、他球団の選手はもちろん首脳陣にも衝撃を与えている。まだオープン戦とはいえ、開幕スタメンだけでなく新人王当確の声も聞こえるほどである。
そんな佐藤は、1998年生まれ世代(1998年4月2日〜1999年4月1日生まれ)となる。高校3年の夏の甲子園では、今井 達也(西武)や入江 大生(DeNA)を擁する作新学院高が全国制覇を成し遂げた世代だ。そんな中、仁川学院高でプレーしていた佐藤は甲子園に出場することすらできなかった。高校時代は無名の存だったのである。
この世代の投手陣を見ると、高校時代は今井をはじめ寺島 成輝(履正社高/ヤクルト)、藤平 尚真(横浜高)、高橋 昂也(花咲徳栄高/広島)、堀 瑞輝(広島新庄高/日本ハム)らが注目を浴び、実際にドラフト1位でプロ入りを果たした。
しかし彼らを差し置いて頭角を表したのが、山本 由伸(都城高/現オリックス)である。2年連続で投手タイトルを獲得し、今シーズンの開幕投手も決定。日本を代表する投手に成長した。その他にも梅野 雄吾(九産大九産高/ヤクルト)や種市 篤暉(八戸工大一高/ロッテ)なども一軍で結果を残している。
また昨年のドラフト会議で「大卒ドラ1」としてプロ入りを果たした早川 隆久(木更津総合高→早稲田大/楽天)や鈴木 昭汰(常総学院高→法政大/ロッテ)らが、オープン戦で好投し、開幕ローテーション入りを手中に収めつつある。
一方で野手はここまでに結果を残した選手はひとりもいない。佐藤と同じ大砲候補では、石垣 雅海(酒田南高/中日)や細川 成也(明秀日立高/DeNA)が毎年期待されているものの、殻を突き破ることができていないのが現状だ。
その他では坂倉 将吾(日大三高/広島)や鈴木 将平(静岡高/西武)が、一軍での出場機会を増やしているものの、レギュラー獲得には至っていない。その他では育成出身で足が武器の和田 康士朗(小川高/ロッテ)が目立つくらい。
高卒4年目のシーズンを終えたところで、規定打席到達者だけでなく2桁本塁打を記録している選手もおらず。投手陣と比べると野手陣の活躍が少なく映る。
はたして佐藤はシーズン開幕後も同じように打ち続け、チームはもちろん世代の野手陣を引っ張っていくことができるだろうか。世代最強打者の座をプロ1年目から射止めることができるのか注目だ。
(記事:勝田 聡)
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