兵庫の県立校・東灘が九州王者・大崎との練習試合で感じたこと
4回まで粘りのピッチングを見せた東灘・佐々木柚樹
第93回選抜高校野球大会に出場する大崎(長崎)と兵庫の県立校・東灘が16日に神戸市内で練習試合を行った。
大崎のエース・坂本安司投手は途中から指名打者での出場で、投手陣は本多岳投手から3人で繋いで1失点。打線は前半こそ東灘の先発・佐々木柚樹投手に苦労したが、5回以降は池田晃弥外野手、田栗慶太郎一塁手の本塁打などで計11点を挙げて勝利した。
試合後は同校グラウンドを借りて打撃練習を中心に汗を流し、大会3日目の福岡大大濠戦を見据えた。練習後に秋山章太郎主将が「おかげで良い練習をすることができました。ありがとうございました」と東灘の選手たちに挨拶し、感謝の気持ちを伝えた。17日に大会前最後の練習試合を行って本番に備える。
東灘は中島裕元監督が投手陣の軸として期待する佐々木が4回まで粘りのピッチング。特に、先頭打者から失策、安打、安打、四球とピンチを背負いながら、守備の踏ん張りもあって無失点で耐えた3回の守りが光った。後半は「自滅です」(中島監督)と大量失点したが、センバツに出場校との練習試合で得るものが大きかった。
かつて川西明峰の監督として1993年のセンバツに出場した徳山学校長の人脈もあって実現した今回の大崎との練習試合。主将の杉浦蓮中堅手は、「緊急事態宣言が解除された直後に、大崎さんとの練習試合することを聞いた。
甲子園に出るチームとできるのは光栄。今までこんな経験がなかった」とこの日の試合をワクワクした気持ちで迎えたことを明かし、「大崎さんは打球のスピードが速く、守備も自滅が少なかった。準備面でも1人1人がやらないといけないことを見つけて行動しているのは、僕たちの意識と違った」と対戦しての感想を語った。
3月下旬に始まる春季神戸地区大会では神戸商と1回戦で戦う。「春は県大会出場が目標」と杉浦主将。選手12人、マネージャー6人がこの日の経験を糧に春の戦いへと気持ちを引き締める。そしてチームは、4月以降1人でも多く新1年生が入部をしてくれるのを願っている。
(取材=松倉 雄太)
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