3月15日、ヤクルトが育成契約の近藤 弘樹を支配下登録した。近藤は2017年ドラフト1位で指名され、岡山商科大から楽天へ入団した右腕。楽天では3年間で17試合に登板したものの勝ち星を手にすることはできなかった。

 通算では0勝4敗、1ホールド、防御率7.00とドラフト1位としては物足りない成績に終わり、昨シーズン終了後に戦力外となっていた。その後、12月に育成契約でヤクルトと契約。春季キャンプ、オープン戦で結果を残し支配下登録を勝ち取っている。

 そんな近藤は広島県の安佐北高の出身。2020年ドラフト終了時点では、同校から輩出された唯一のプロ野球選手でもある。調べてみるとヤクルトに在籍する広島県の高校出身者は4人おり全員が投手だった。

 廣岡 大志とのトレードで巨人から加入した田口 麗斗も広島県の広島新庄高出身だ。甲子園への出場経験こそないものの、高校時代には日本代表にも選出された逸材。同学年の山岡 泰輔(瀬戸内高/オリックス)と広島大会で延長再試合を含め2試合を投げあったこともよく知られている。

 その他には中継ぎの大下 佑馬(崇徳高)と坂本 光士郎如水館高)のふたりもともに広島県の高校OBになる。大下は甲子園への出場経験はないが、坂本は2011年夏の甲子園に2年生ながら背番号「11」で出場。2試合に登板している。

 両投手とも高校からプロ入りはせず、大学、社会人を経てヤクルトに入団を果たした。ちなみに高津臣吾監督も、広島工高から亜細亜大を経てヤクルトに入団している。

 また意外かもしれないが、広島県でもっともプロ野球選手を輩出している広陵高出身者は不在。過去を振り返ってみても、これまでにヤクルト(前身球団含)は広陵高出身者をドラフト指名したことはあるものの、入団に至った選手はひとりもいない。

 サンケイ時代に河本 和昭(広陵高→1965年1位)、ヤクルトに球団が変わってからは田村 忠義(広陵高→日本鋼管→日本鋼管福山→1975年ヤクルト2位)と2人の同高OBを指名したが、ともに入団しなかった。

 ドラフト制以降、移籍などで所属した選手も河井 昭司(広陵高→1967年広島3位)がひとりだけ。不思議とこれまでに広陵高の選手とは縁がなかった。投手陣に不安を抱えるヤクルトにとって、田口、近藤と新加入の投手ふたりの加入は大きい。同じ広島県の高校出身の高津監督の期待に応える投球に期待がかかる。

<ヤクルトに所属する広島県の高校出身者>
※2021年所属

大下 佑馬(崇徳高→亜細亜大→三菱重工広島→2017年ヤクルト2位)
田口 麗斗広島新庄高→2016年巨人3位)※今シーズンからヤクルトへ加入
坂本 光士郎如水館高→日本文理大→新日鉄住金広畑→2018年ヤクルト5位)
近藤 弘樹安佐北高→岡山商科大→2017年楽天1位)※今シーズンからヤクルトへ加入

(記事:勝田 聡)