News

9月に長打量産し輝き放った長岡秀樹!将来は武岡龍世との同級生二遊間コンビ結成へ

2021.02.04

9月に長打量産し輝き放った長岡秀樹!将来は武岡龍世との同級生二遊間コンビ結成へ | 高校野球ドットコム
高校時代の長岡秀樹(八千代松陰出身)

 福岡ソフトバンクの優勝で幕を閉じた2020シーズンのプロ野球。広島東洋・森下 暢仁大分商出身)や東北楽天・小深田 大翔神戸国際大附出身)を始め、ルーキーたちもその盛り上がりに大いに貢献したが、彼らのように一軍で活躍するルーキーもいる一方で、高卒ルーキーたちは主にファームで力を蓄えた選手が多かった。

 未来のプロ野球を盛り上げるプロスペクトたちのルーキーイヤーを振り返りつつ、2021年シーズンの展望を見ていきたい。今回は東京ヤクルトスワローズの長岡 秀樹八千代松陰出身)だ。

今シーズンは攻守でファーム最強クラスの二塁手へ

 千葉県の強豪・八千代松陰時代には甲子園出場こそないものの、3拍子揃った遊撃手としてプロ入りを果たした長岡。1年目はファームで規定打席到達、一軍初安打を放つなど、下位指名ながら充実のシーズンとなった。

▼2020年シーズン成績
6試合 打率.083(12打数1安打) 0本塁打 0打点 0盗塁 0四球 3三振 長打率.083 出塁率.083(一軍)
71試合 打率.219(237打数52安打) 2本塁打 26打点 1盗塁 23四球 48三振 長打率.295 出塁率.290(ファーム)

 出場71試合は、同僚の武岡 龍世八戸学院光星出身)に続くイースタン・リーグ3位、268打席、237打数は同3位の数字だった。打率.219は規定打席到達28人中24位、長打率.295は25位、出塁率.290は27位と内容面では課題が残ったものの、12二塁打はリーグ3位(高卒ルーキーではトップ)をマークするなど、光るものも見せた。

 守備面では主に二塁でチーム最多の50試合、三塁で19試合、遊撃で8試合を守った。二塁では守備率.984とまずまずの数字を残し、武岡との高卒新人二遊間コンビを組むことも多かった。

 続いて、長岡のファームでの打席数とOPSの推移を見ていこう。

9月に長打量産し輝き放った長岡秀樹!将来は武岡龍世との同級生二遊間コンビ結成へ | 高校野球ドットコム
長岡 秀樹の打席数とOPS(2020年・ファーム)

 ファームの開幕戦で8番・二塁でスタメン出場を果たすと、そこから順調に出場数を伸ばしていく。常に規定打席数をキープしたことから、シーズンを通して大きな離脱もなく戦い通したことがわかる。開幕後しばらくは打率2割前後と苦しみ、OPSも0.5に満たない時期もあった。8月には月間打率1割台、OPS.496と不振が続いたが、その中でも四球はコンスタントに選び続け、出塁率は2割台後半を維持し続ける。

 すると9月に入り一転、月間打率.310をマークし、18安打のうち二塁打5本、本塁打2本と長打を量産。これにより9月は長打率.500、出塁率.375でOPS.875をマーク。8月31日時点で.526だったOPSは、二週間後の9月14日には.639と、0.1ポイント以上も上昇させた。

 10月は再び月間打率1割台と苦しみ、通算OPSは0.6を割ってしまう。それでも23日に初の一軍昇格を掴み、その日の中日ドラゴンズ戦に7番・二塁でプロ初出場。30日の読売ジャイアンツ戦ではプロ初安打をマークした。

 最終的なOPSは.585と高い数字ではないものの、高卒1年目で内野の主要ポジションを守りながらも、ファームの規定打席に到達したことは大きな経験となったハズだ。好不調の波が大きかったが、好調時の打撃を維持することができればファーム最強クラスの二塁手となれる。今シーズンは2年連続で規定打席に到達し、OPS.8越えを期待したい。それだけの成績を残すことができれば、シーズン中に一軍から声がかかる機会も増えるだろう。

 チームではこれまで絶対的な存在だった山田 哲人履正社出身)が残留、長期契約を結んだものの、コンディション不良などで出場数を大きく落としている。山田以外にも大卒4年目の宮本丈履正社出身)などライバルは多い。しかし若さで勝る長岡が順調にステップアップできれば、数年後には不動のポジションを掴む日が来るかもしれない。同い年の同僚・武岡との二遊間コンビを、一軍の舞台で観られる日を心待ちにしたい。

(記事=林 龍也

データ協力: やきうのおじさん(@yakiunoojisan
Twitterで野球の分析を行う。本記事のデータはすべて日本野球機構(NPB)のオープンデータを使用。

関連記事
山田哲人や村上宗隆などヤクルト歴代のドラフト1位でベストナインを組むと…?
青木宣親、飯田哲也などヤクルト下位指名でベストナインを組んだら凄かった…
山田、村上は球界のスターに成長!昨季ヤクルトのスタメンには上位指名選手は何名いた?

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.03.27

報徳学園が投打で常総学院に圧倒し、出場3大会連続の8強入り

2024.03.27

【福岡】飯塚、鞍手、北筑などがベスト16入り<春季大会の結果>

2024.03.27

青森山田がミラクルサヨナラ劇で初8強、広陵・髙尾が力尽きる

2024.03.27

【神奈川】慶應義塾、横浜、星槎国際湘南、東海大相模などが勝利<春季県大会地区予選の結果>

2024.03.27

中央学院が2戦連続2ケタ安打でセンバツ初8強、宇治山田商の反撃届かず

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.24

【神奈川】桐光学園、慶應義塾、横浜、東海大相模らが初戦白星<春季県大会地区予選の結果>

2024.03.23

【東京】日本学園、堀越などが都大会に進出<春季都大会1次予選>

2024.03.27

報徳学園が投打で常総学院に圧倒し、出場3大会連続の8強入り

2024.03.22

報徳学園が延長10回タイブレークで逆転サヨナラ勝ち、愛工大名電・伊東の粘投も報われず

2024.03.08

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.03.17

【東京】帝京はコールド発進 東亜学園も44得点の快勝<春季都大会1次予選>

2024.03.11

立教大が卒業生の進路を発表!智弁和歌山出身のエースは三菱重工Eastへ、明石商出身のスラッガーは証券マンに!

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.01

今年も強力な新人が続々入社!【社会人野球部新人一覧】