育成枠では抜群の成績を残す八百板卓丸(聖光学院出身)。高校時代の覚醒秘話
高校時代の八百板卓丸(聖光学院出身)
今年の巨人の育成選手で、1月17日に誕生日を迎えた八百板卓丸(聖光学院出身)。昨年のファーム打率.313、8本塁打、26打点、長打率.488、出塁率.378と育成選手とは思えない数字を残している。身体能力も非常に高く、巨人の外野手争いに入っていてもおかしくないポテンシャルを持っている。
そんな八百板だが、聖光学院時代の2年秋まで全くの無名選手だった。斎藤 智也監督が大化けのエピソードをこう語る。
「あの代では冬場に一番伸びた選手。パフォーマンスを見ても劇的に変わりました。そこでは私は聞いたんです。『なんでこんなに変わったの?』と。すると八百板はこう言いました。
『別に特別なことをやったわけではないんです。ただ、暇があったらバットを欠かさず振ってきました。素振りだけはずっとこだわってやったといえます』
そして2年秋まで公式戦に出場するときは7番ぐらいの選手が、春には1番か3番を打つようになり、チームで一番の選手になるまで成長したんです。私はこのとき確信しました。『こいつはプロへいく選手だ』と」
夏の活躍を評価され、プロ入りを果たしたが、まさに努力ができる選手。選手に厳しく取り組む姿勢を求める阿部慎之助二軍監督が求める選手像だといえる。
この1年、モノの違いを見せて、支配下昇格を果たす事ができるか注目だ。
(文:河嶋 宗一)