青木宣親、飯田哲也などヤクルト下位指名でベストナインを組んだら凄かった…
青木宣親(早稲田大-ヤクルト)
1月も半ば。各球団で新人合同自主トレが行われている。ルーキーたちは、2月1日から始まる予定の春季キャンプに向けて汗を流していることだろう。
指名順位によって与えられるチャンスの数は異なるかもしれないが、現時点における実績では横一線だ。育成指名を含むドラフト下位指名からでも、球史に名を残すことは十分にありえる。
それを証明するために、各球団ごとにドラフト下位指名だけでベストナインを組んでみた。今回は2020年シーズン、最下位に終わったヤクルトだ。
※ここでは下位指名を4位以下としている。また、外野は右翼・左翼・中堅でわけていない。
投手は松岡 弘(三菱重工水島/1967年5位)を選出した。通算191勝を挙げ、1978年には沢村賞を獲得した往年の右腕だ。その他では通算93勝の安田 猛(大昭和製紙/1971年6位)や2021年シーズンからコーチとしてチームに戻ってきた尾花 高夫(新日鉄堺/1977年4位)らの名前もあがるが松岡には及ばない。
捕手は大矢 明彦(駒沢大/1969年7位)。ヤクルトの捕手というと古田 敦也(トヨタ自動車/1989年2位)の印象が強いが、大矢も下位指名からレギュラーを奪いゴールデングラブ賞6回を受賞している名手である。1978年に初優勝を飾ったときの正捕手でもあった。
内野は一塁に畠山 和洋(専大北上高/2000年5位)、二塁に武上 四郎(河合楽器/1966年1次8位)、三塁に渡辺 進(銚子商/1970年4位)、遊撃には水谷 新太郎(三重高/1971年9位)を選んだ。
もっとも選出に苦労したのが三塁だった。ヤクルトにおけるドラフト制以降の主な三塁手を見ると、外国人選手をはじめとした生え抜き以外、そしてドラフト上位指名選手の名前がずらりと並んでいた。
1970年代は西鉄から移籍してきた船田 和英が務め、それ以降は角 富士夫(福岡第一高/1974年2位)やレオン、ホーナー、デシンセイ、ハウエル、ミューレン…。1990年代後半からは池山 隆寛(市尼崎高/1983年2位)や岩村 明憲(宇和島東高/1996年2位)。
それ以降も宮本 慎也(プリンスホテル/1994年2位)、川端 慎吾(市和歌山商/2005年高3巡)と続いてきた。
そのため、シーズンを通じて三塁を守ったことはないが、ユーティリティーとして三塁もこなした渡辺を選出している。その他の3ポジションは球団を代表する選手といっても差し支えはないだろう。
外野は青木 宣親(早稲田大/2003年4巡)、杉浦 亨(愛知高/1970年10位)、飯田 哲也(拓大紅陵高/1986年4位)の3人。青木は現役選手では唯一の選出である。あと何年現役生活を続けるかはわからないが、現時点で日米通算2478安打。4000打数以上でNPBトップとなる通算打率.325の成績を残しており異論はないはずだ。
今回組んだベストナインはあくまで主観であり、その他にも候補となる選手は多くいるはずだ。過去のドラフト結果を眺めながら、各々でベストナインを組んでみてほしい。
<ドラフト下位指名だけによるベストナイン>
※前身球団含む
※ドラフト4位以下
投手:松岡 弘(三菱重工水島/1967年5位)
捕手:大矢 明彦(駒沢大/1969年7位)
一塁:畠山 和洋(専大北上高/2000年5位)
二塁:武上 四郎(河合楽器/1966年1次8位)
三塁:渡辺 進(銚子商/1970年4位)
遊撃:水谷 新太郎(三重高/1971年9位)
外野:青木 宣親(早稲田大/2003年4巡)
外野:杉浦 亨(愛知高/1970年10位)
外野:飯田 哲也(拓大紅陵高/1986年4位)
(記事:勝田 聡)