四国大会準V・聖カタリナ学園(愛媛)が始動! 初甲子園へアイデア満載練習を公開!
撮影時のみマスクを外しての高縄神社での記念撮影
昨秋は愛媛県大会初優勝に続き、四国大会でも高松商(香川)・愛媛小松(愛媛)を破り準優勝。2016年4月の創部以来わずか5年目にして初甲子園となるセンバツ出場が確実視されている聖カタリナ学園(愛媛)が1月5日(水)、愛媛県松山市の同校セミナーハウス横にある野球部グラウンドで2021年初練習を行った。
練習前にはチーム全員でグラウンド近くにある1161年創設・越智高縄が新羅征討時に神のご加護を得て大勝を得た縁起を持つ高縄神社での初詣へ。参詣後にはNPBスカウトからも注目を集める4番・川口 翔大(2年・遊撃手)がチームを代表して引いたおみくじで「大吉」を引き当てるなど、年頭からいい流れを作った選手たちは、トレーニング、ノック、守備、バッティング、ゲーム形式練習、最後はスイングと約7時間のメニューを積極的にこなした。
そんな初日練習の中で特に目を引いたのは、この冬から採り入れたアイディアあふれる練習メニューの数々である。
まずアップではより速いスタートを切る基礎を作る体勢をあえて崩してからのスタート練習を導入。ファンクショントレーニングでは「ウォールトレーニング」などで最速145キロ右腕・櫻井 頼之介(2年)が「キャッチボールをしている時から少し制球がよくなってきた」と感じ、「打撃や守備の球際で崩れない」と川口も認める体幹を熟成。
さらに午後には「中学生の練習を見に行った時に『これはいいな』と思って導入した」(越智 良平監督)ティースタンドを使ったケース打撃も。正規サイズの球場が確保できない時、レフト側が60メートルしかない自校グラウンドでも屋外での右中間へのスイング体得・走塁・守備の判断力育成を同時に行うことで、「準決勝の愛媛小松戦でも2度本塁で刺されてしまった走塁面など、秋の反省を踏まえた」(越智監督)課題克服への徹底度を高めていた。
この後、聖カタリナ学園は以上のようなトレーニングを積みつつ、2月は紅白戦などでメンバーを選考。3月6日(土)に徳島池田(徳島)・7日(日)に尽誠学園・高松(香川)と敵地で戦う練習試合を通じてセンバツ用の打順も決めていく予定。「歴史を創る中で勝ちにこだわってやっていく」(主将・小澤 武門<2年・二塁手>)先にある甲子園初出場初勝利をつかむため、聖カタリナ学園は1つ1つの動き・形を身体にしみ込ませていく。
(取材=寺下 友徳)