広島は3連覇が途絶えてから2年連続Bクラスに終わった。そこからの巻き返しを図るべく、2年連続ドラフト1位で即戦力候補となる先発右腕を単独指名している。昨年のドラフト1位である森下 暢仁は1年目から規定投球回に到達し、10勝3敗、防御率1.91と文句なしの大活躍を見せた。

 そして今年は社会人ナンバー1投手の呼び声が高い栗林 良吏愛知黎明高→名城大→トヨタ自動車)を獲得した。栗林にも森下と同様に1年目からの活躍に期待がかかっている。

 即戦力右腕としての期待がかかる栗林も、昨年のドラフト1位である森下も高校時代に甲子園での登板経験がない。森下は1年夏に背番号「11」を背負いベンチ入りを果たしたものの出番は訪れなかった。ちなみにエースナンバーは1学年上の笠谷 俊介(現ソフトバンク)が背負っていた。

 栗林は2年夏の愛知県大会で決勝まで進出したものの、東 克樹(現DeNA)擁する愛工大名電高にあと一歩及ばず涙を飲んでいる。このときの栗林は投手としてではなく、遊撃手での出場だった。

 2位指名以下の選手たちを見ると、森浦 大輔(2位/天理高→天理大)と小林 樹斗(4位/智辯和歌山高)の2人が甲子園に出場している。

 森浦は2年春、夏と2回の甲子園で背番号「11」を背負いベンチ入り。春の甲子園では初戦の糸満高戦で1回無失点。2戦目の健大高崎高戦では0.2回無失点と結果を残した。健大高崎高戦では柘植 世那(現西武)を打ち取っている。夏は登板機会なく敗退となった。

 小林は2年春、夏そして今年の交流試合と3度甲子園の土を踏んだ。2年春は2試合に登板。熊本西高戦では1.2回無失点と好投する。2戦目では登板がなく、3戦目となった準々決勝の明石商戦では中継ぎとして3回から登板。8回まで0点に抑えたものの、9回に来田 涼斗(現オリックス)にサヨナラ本塁打を浴びた。今年の交流試合では尽誠学園高相手に3回無失点と好投している。

 広島が今年のドラフト会議で指名した選手のなかで、甲子園出場経験があるのは6人中2人だった。

 昨年のドラフト1位である森下も甲子園では登板歴がなかったが、それでもプロの世界で1年目から活躍を見せた。甲子園出場がプロでの活躍にすぐ繋がるかというと、そうではないことがわかるだろう。

 はたして今年の新入団選手たちのなかから、同様の活躍を見せる選手は誕生するだろうか。1年目から楽しみだ。

<広島の2020年ドラフト会議指名選手>
※支配下のみ

1位:栗林 良吏愛知黎明高→名城大→トヨタ自動車)
2位:森浦 大輔天理高→天理大)
3位:大道 温貴春日部共栄高→八戸学院大)
4位:小林 樹斗智辯和歌山高)
5位:行木 俊横芝敬愛高→四国IL徳島)
6位:矢野 雅哉(育英高→亜細亜大)

(記事:勝田 聡)