初めて東海大相模OBとしてDeNAへ入団する田中俊太は地元球団で活躍なるか
田中俊太選手
12月18日、DeNAがFA権を行使して巨人へと移籍した梶谷隆幸の人的補償として田中俊太を獲得した。
田中は2017年ドラフト5位で指名を受け、日立製作所から巨人へと入団。3年間で209試合に出場してきた内野のユーティリティー的な存在だ。DeNAでも同様の役割として起用されることが濃厚だ。
そんな田中は東海大相模高の出身であり、地元神奈川県に戻ってきたことになる。DeNAは横浜高出身者が数多く在籍したことでも知られているが、その横浜高とライバル関係にある東海大相模高出身者はどれだけいるのだろうか。
DeNAの現役選手を見ると東海大相模高出身者は、育成契約を含めてもひとりもいない。10月に行われたドラフト会議でも松本隆之介(横浜高/3位)、石川達也(横浜高→法政大/育成1位)、加藤大(横浜隼人高/育成2位)と横浜高及び横浜隼人高といった神奈川県の高校出身者を3人指名したが、東海大相模高出身者の指名はなかった。
過去のドラフト指名選手をさかのぼってみると、球団がDeNAに変わって参加した2012年以降のドラフト会議では1人も指名していない。前身球団を含めると、2000年にドラフト7位で入団した稲嶺茂夫(東海大相模高→東海大)が直近の指名選手となる。
稲嶺は森野将彦(元中日)と同期にあたる左腕。プロ入り後は26試合に登板し、0勝2敗、防御率6.23と結果を残すことができず2007年に現役を引退している。現在はDeNAでスカウトとして活躍し、2019年ドラフト1位の森敬斗(桐蔭学園高)らを担当。今年のドラフトでも松本と加藤を担当した。
稲嶺の前の指名は1984年ドラフト4位の長谷川国利(東海大相模高→東海大)となっている。ドラフト外を含めると、1986年に宮下正彦(東海大相模高→東海大→いすゞ自動車)が入団した。
これまでにDeNA(前身球団含む)に在籍した東海大相模高出身者は、稲嶺、長谷川、宮下の3人しかいないのである。
稲嶺は前述のようにスカウトとしては実績を残しているものの、選手としては結果を残すことが出来なかった。また、長谷川と宮下も目立った成績を残すことはできなかった。
はたして田中は新天地で東海大相模高OBとして、初めてDeNAで結果を残す選手となることができるだろうか。地元での躍動に期待がかかる。
(記事:勝田 聡)