News

太田龍(れいめい出身)の今季最終登板は1回7失点KO。数少ない巨人の社会人組投手は勝負の2年目へ

2020.11.30

太田龍(れいめい出身)の今季最終登板は1回7失点KO。数少ない巨人の社会人組投手は勝負の2年目へ | 高校野球ドットコム
太田龍(れいめい-JR東日本-読売)

 11月28日に行われたフェニックス・リーグの巨人対ソフトバンクの一戦で巨人先発の太田龍が大炎上した。太田は1回7失点、被安打5、与四球2とめった打ちにあいノックアウト。1年の締めくくりを好投で飾ることはできなかった。

 太田は2019年ドラフト2位で指名され、JR東日本から巨人へと入団した社会人出身の投手である。

 巨人の投手陣を見ると生え抜きの選手で社会人出身の選手は少ない。エースの菅野智之(東海大)や中継ぎとしてブレイクした中川皓太(東海大)のような大卒組。戸郷翔征(聖心ウルスラ学園高)や田口麗斗広島新庄高)といった高卒組で構成されている。2020年シーズン、一軍登板を果たした社会人出身の投手は、ひとりもいなかった。

 巨人が社会人出身の投手を指名するのは谷岡竜平(東芝/2016年3位)と池田駿(ヤマハ/2016年4位)以来、3年ぶりでもあった。その谷岡は肩の手術を受けたこともあり、今シーズンから育成での契約。そして池田は、シーズン途中に楽天へとトレードで移籍しており巨人での出場はなかった。

 その他に在籍している社会人出身の投手は田原誠次(三菱自動車倉敷オーシャンズ/2011年7位)がいるが、今シーズンは一軍での登板機会はなかった。

 現在、他球団で現役を続けている選手では公文克彦(大阪ガス)と内海哲也(東京ガス/2003年自由枠)がいる。公文は2012年4位で指名され、大阪ガスから巨人に入団。巨人では4年間で15試合の登板にとどまっていた。しかし2016年オフにトレードで日本ハムに移籍してからは4年間で188試合に登板し、中継ぎとして戦力になっている。

 2000年以降でもっとも巨人で活躍した社会人出身の投手といっても過言ではない内海は、巨人でエース級の活躍を見せ2018年までに133勝をマークした。2018年オフに炭谷銀仁朗の人的補償として西武へと移籍。今シーズンは移籍後初勝利をマークしている。

 また高木勇人(三菱重工名古屋/2014年3位)は、ルーキーイヤーに9勝を挙げたもののその後は目立った成績を残すことができず、2017年オフに野上亮磨の人的補償として西武へと移籍する。そこでも結果は残せず昨シーズン終了後に退団し、今シーズンはBCリーグでプレーしていた。

 ドラフト2位という上位指名でプロ入りを果たした太田は、社会人出身の大先輩でもある内海のように結果を残すことができるだろうか。最終登板の悔しさを来シーズン以降にぶつける活躍に期待したい。

【巨人の社会人出身投手】
※2000年以降

伊藤優輔都立小山台高→中央大→三菱パワー/2020年4位)※交渉権獲得
太田龍れいめい高→JR東日本/2019年2位)
谷岡竜平成立学園高→東芝/2016年3位)
池田駿新潟明訓高→専修大→ヤマハ/2016年4位)
高木勇人海星高→三菱重工名古屋/2014年3位)
公文克彦高知高→大阪ガス/2012年4位)
田原誠次(聖心ウルスラ学園高→三菱自動車倉敷オーシャンズ/2011年7位)
土本恭平土岐商→専修大→JR東海/2009年3位)
上野貴久帝京高→東洋大→NTT東日本/2006年大・社3位)
栂野雅史桐蔭学園高→新日本石油/2005年大・社3巡)
野間口貴彦関西創価高→創価大(中退)→シダックス/2004年自由枠)
内海哲也敦賀気比高→東京ガス/2003年自由枠)
石川雅実藤岡高→JR東日本/2001年4位)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.18

【神奈川】保土ヶ谷球場では慶應義塾、横浜が登場!東海大相模は桐蔭学園と対戦!<春季県大会4回戦組み合わせ>

2024.04.18

強豪校を次々抑えて一躍プロ注目の存在に! 永見光太郎(東京)の将来性を分析する<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>

2024.04.18

首都二部・明星大に帝京のリードオフマン、東海大菅生技巧派左腕などが入部!注目は184センチ102キロの大型スラッガー!

2024.04.18

【春季埼玉県大会】ニュースタイルに挑戦中の好投手・中村謙吾擁する熊谷商がコールド発進!

2024.04.18

【岡山】センバツ出場の創志学園は2回戦から登場! 2回戦で昨年夏の決勝戦と同じカードが実現の可能性も!<春季県大会地区予選組み合わせ>

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.15

四国IL・愛媛の羽野紀希が157キロを記録! 昨年は指名漏れを味わった右腕が急成長!

2024.04.17

仙台育英に”強気の”完投勝利したサウスポーに強力ライバル現る! 「心の緩みがあった」秋の悔しさでチーム内競争激化!【野球部訪問・東陵編②】

2024.04.15

【春季和歌山大会】日高が桐蔭に7回コールド勝ち!敗れた桐蔭にも期待の2年生右腕が現る

2024.04.16

【春季埼玉県大会】2回に一挙8得点!川口が浦和麗明をコールドで退けて県大会へ!

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード