中京大中京の中山礼都に、身長2mの大型内野手＆左腕など有望株がズラリ！巨人の高卒選手たち【ドラフト総括】

　10月26日、2020年プロ野球ドラフト会議が行われ、総勢123人（支配下74人、育成49人）が指名を受けた。高卒選手に限ると、プロ志望届を提出した216人のうち、52人（支配下30人、育成22人）という結果だった。そこで今回は、各球団からドラフト指名を受けた高卒選手にスポットを当て、ドラフトを総括したい。第12回では読売ジャイアンツを見ていこう。

3位指名を受けた中山礼都（中京大中京）

　支配下7に、育成12人とドラフト史上最多合計19人を指名した巨人。うち高卒は7人（支配下2人、育成5人）を指名した。

　3位の中山礼都（中京大中京）は、高校生遊撃手としては最も早い指名を受けた選手となった。名門・中京大中京では1年時から公式戦に出場し、2年秋には髙橋宏斗（中日1位）らとともに明治神宮大会優勝を果たすなど、最終学年を公式戦無敗で終えた。遠投115mの強肩を活かした遊撃守備に、通算17本塁打をマークするなど、高校トップクラスの遊撃手として活躍を見せてきた。

　5位の秋広優人（二松学舎大付）は、身長2m体重100kgを誇る長大型スラッガーだ。投げても144キロを計測し、3年夏の独自大会では完封勝利を挙げるなど、投打で活躍を見せた。ドラフト指名を受けた日本人選手としては史上最長身選手となり、スケールの大きな選手として期待も大きい。

　12人を指名した育成選手ドラフトでも、大量5人の高卒選手を指名した。1位では米子東の大型遊撃手・岡本大翔を指名。打っては高校通算26本塁打、投げても最速141キロをマークするなど、投打で活躍を見せてきた。3位の笠島尚樹（敦賀気比）は、最速145キロのスリークォーター右腕。2年夏からエースを務め、福井県で夏3連覇を果たした。4位の木下幹也は、185cm85kgの体格から最速152キロを投げ込む大型右腕。世田谷西シニアで全国優勝、名門・横浜で1年時から公式戦に登板するなど経験も豊富だ。

　6位の17556（唐津商）は、遠投100mの強肩に加え、高校通算16本塁打とパンチ力も秘める。甲子園経験はないが、2年秋にはチームを九州大会進出に導いた。8位の阿部剣友は身長2mの超大型左腕だ。1年秋からベンチ入りし、明治神宮大会優勝、翌春選抜で甲子園デビューを果たした。最速は142キロだが、まだまだ伸びしろを感じさせる未完の大器だ。

　支配下で指名した2人の期待値が高いのは当然ながら、育成の5人もいずれも伸びしろを感じ、育成指名なのが不思議なくらいの選手たちが揃った。「発掘と育成の元年」の言葉の通り、中・長期的にもチームを強化していくというビジョンが見えるドラフトだったと言えるだろう。

【高卒指名選手一覧】
3位　中山礼都（中京大中京）　内野手
5位　秋広優人（二松学舎大付）　内野手
育成1位　岡本大翔（米子東）　内野手
育成3位　笠島尚樹（敦賀気比）　投手
育成4位　木下幹也（横浜）　投手
育成6位　17556（唐津商）　捕手
育成8位　阿部剣友（札幌大谷）　投手

（記事：林龍也）