【ロッテ】優勝には安田尚憲(履正社出身)、藤原恭大(大阪桐蔭出身)ら高卒生え抜き選手が鍵?05、10年Vは西岡、今江らが牽引
高校時代の安田尚憲(履正社)、藤原恭大(大阪桐蔭)
日本シリーズに出場していない10球団は秋季練習を行っている。今シーズン、パ・リーグ2位となったロッテも例外ではない。ZOZOマリンスタジアムにて、高卒3年目の安田尚憲(履正社高)や同2年目の藤原恭大(大阪桐蔭高)ら次代を担うであろう若手たちがバットを振り込んでいる。
今シーズンの安田は主に4番を任され、113試合に出場し打率.221(393打数87安打)、6本塁打の成績を残している。チームの得点源となるべき4番としては物足りない数字かもしれない。しかし、高卒3年目の若手としては十分な数字だろう。
ソフトバンクと争ったクライマックス・シリーズ(CS)では、初戦で「7番・三塁」で出場し先制本塁打を放つ。その活躍から2戦目では「4番・三塁」に返り咲き、先制の適時二塁打を含む5打数3安打とおおあたり。チームは2連敗で日本シリーズ出場を逃したものの、安田自身は打率.444(9打数4安打)、1本塁打、4打点と爪痕を残している。
藤原は10月に今シーズン初の一軍昇格を果たすと、26試合の出場で打率.260(96打数25安打)、3本塁打の成績を残し、レギュラーに定着した。CSでは初戦こそ無安打だったものの、2戦目では3安打を放つ活躍。安田と同様に結果を残している。
CSでの活躍が来シーズンのレギュラーを保証するものになるわけではもちろんない。しかしこれだけの結果を残したのは、本人達そしてチームにとっても明るい材料だ。
ロッテが2005年、2010年と日本一に輝いたときは、西岡剛(大阪桐蔭高)や今江敏晃(PL学園高)。そしてサブロー(PL学園高)、福浦和也(習志野高)と高卒からプロ入りした生え抜きの野手たちがチームを引っ張っていた。
今のチーム状況を確認してみると、野手は中村奨吾(早稲田大)や井上晴哉(日本生命)。そして藤岡裕大(トヨタ自動車)、荻野貴司(トヨタ自動車)といった大卒や、社会人出身の選手たちが中心になっている。生え抜き高卒の選手で規定打席到達経験者は、今年の安田と田村龍弘(光星学院高)のふたりだけしかいない。
まだ若い安田と藤原のふたりが、先輩たちのようにチームを引っ張っていくことができれば、リーグ優勝そして日本一に近づくはずだ。
<ロッテの高卒生え抜き野手>
※2020年シーズン終了後に戦力外となった選手をのぞく
安田尚憲(履正社高)
田村龍弘(光星学院高)
藤原恭大(大阪桐蔭高)
江村直也(大阪桐蔭高)
平沢大河(仙台育英高)
山口航輝(明桜高)
(記事:勝田聡)