DeNAはラミレス監督が2020年シーズン限りで退任し、2021年シーズンからは新しい体制となる。監督が変わることはもちろんだが、FA権を取得している梶谷 隆幸や井納翔一、そして外国人選手たちとの動向によってチームの骨格が変わってくる。

 打線ではオースティンの残留がすでに決定しており、今年ブレイクし背番号が「7」に変更となる佐野恵太とともに2枚看板が形成されることになりそうだ。

 その脇を固めるひとりとして、そして将来の4番候補としてレギュラーを目指すことになるのが、かねてからラミレス監督が、「将来の4番候補」として目をかけてきた細川 成也である。

 細川は2016年ドラフト5位で指名され、明秀学園日立高からDeNAへと入団。1年目の終盤戦に一軍デビューを果たすと初打席初本塁打を記録。その次の試合でも本塁打を放ち話題を呼んだ。しかし、それ以降は一軍で結果を残すことだけでなく、定着すらできなかった。

 そんな細川だが、二軍では順調に結果を残し今シーズンは本塁打13、打点53、出塁率.448の三冠を獲得。打率.318(214打数68安打)もリーグ4位、OPSは.995は規定打席到達者のなかでトップの数字。二軍では無双した、と言っても過言ではないだろう。

 ルーキーイヤーは打率.201(388打数78安打)、OPS.600と苦しんでいたが4年間で大きく成長したことがよくわかる。

 この二軍での実績を引っさげシーズン終了間際の2試合では、まさに満を持しての4番起用となった。しかし、結果は2試合とも4打数1安打に終わり、本塁打、打点の記録もなかった。また、三振は合計5つ。周囲が期待する結果を残したとは言い難い。

 これまでは高卒4年目という”免罪符”はあったが、来シーズンは5年目となる。まだ若手ではあるものの、同学年の大卒の選手たちが即戦力候補としてプロの世界に飛び込んでくる。プロ野球界の先輩として、負けるわけにはいかないだろう。

 球団の歴史を振り返ると、右打ちの生え抜き高卒野手で30本塁打を超えたのは松原誠(飯能高)、田代富雄(藤沢商)、多村仁(横浜高)、吉村裕基(東福岡高)と4人だけ。細川は5人目として名前を刻むことができるだろうか。ラミレス監督が主軸なることを信じた佐野は4番に定着し首位打者を獲得した。細川もブレイクを遂げ、「ハマの細川」と呼ばれるような活躍を期待したい。

(記事:勝田 聡)