21世紀枠出場唯一のドラ1左腕・横山雄哉(山形中央出身)。ウエスタン防御率2位の成績でも戦力外に
阪神・横山雄哉
プロ野球もシーズンが終わりに近づき、各球団から戦力外の発表も先日から始まった。阪神タイガースもドラフト1位で入団した伊藤 隼太(中京大中京出身)らが戦力外の対象となったが、その中の1人に横山 雄哉(山形中央出身)も含まれる。
2014年のドラフト1位で入団し、6年間で1軍では9試合に登板して3勝。肩を痛めた影響で一時は育成契約となったが、今シーズンのファームでは16試合で4勝2敗の成績。防御率2.54というウエスタンリーグ2位の成績もあり、見事支配下へ復帰。1軍登板へアピールを続けている中での通知だった。
高校時代は山形中央でプレー。当時2年生の時には選抜に21世紀枠として出場。下級生ながらエースだった横山は、この時初めて聖地・甲子園のマウンドに上がった。ただ、初戦の日大三戦では同級生・横尾 俊健(現北海道日本ハムファイターズ)らに打ち込まれる展開に。
8回途中でマウンドを降りて、149球で被安打18、奪三振3、失点13という結果。四死球こそ2つだったが、試合は4対14で敗れた。しかし130キロ台の真っすぐには勢いが感じられ、持っている能力は十分に発揮されていた。
その後、社会人野球を経てプロの世界へ飛び込んだが、今回戦力外の対象となってしまった。ただ、NPBの中では唯一の21世紀枠出身でドラフト1位となった投手だった横山。今シーズンのファームの実績だけではなく、26歳というところから考えても、まだまだ成長が期待できる。
現役続行か。それとも第一線から身を引くのか。横山にとって悔いのない選択をしてほしい。
(記事=藤木 拓弥)