65年ぶりの連覇達成となった健大高崎!1大会8本塁打の攻撃力にはモリフメソッドが関係していた!
1大会で8本塁打と驚異の攻撃力で関東大会連覇を達成した健大高崎。“機動破壊”と称され警戒された走力が印象深いが、昨年より打力も加わり一層攻撃力が高まっている。
その陰にあるのはモリフメソッドが関係しているのを、改めて再確認したい。
まずは理論から。盛岡大附でコーチをしていた実績を持つ赤堀佳敬コーチが健大高崎に加わり、選手たちにどうやってボールを見逃すか。ストライクゾーンに来たボールをヒットにする確立を上げる見逃し方。そのイメージの作り方を素振りの段階から取り組むことで、選球眼を磨き上げて打者有利のカウントを作れるようにする。
その上で次のステップが失投を逃さないこと。ストライクを取りに来た甘いボール、抜け球といった130キロ程度の「中間球」ともいえるボールを捉える。そのためにマシンの設定もそこを基準に設定して、試合で反応で打てるレベルまで染み込ませる。このようにステップを踏むことで、試合で失投を逃さない強力打線を作り上げる。
また練習方法、取り組み方も独特だ。
身体のバランス感覚を管理している耳をいかに肩のラインから外さずにバットを振れるか。このポイントを踏まえつつ、ロングティーでは骨盤を使って打球を飛ばす感覚を養うために、どれだけ膝を曲げすぎずに骨盤を使って打球を飛ばせるか。ここに重点を置いてバットを振り続ける。
また反応を磨くために、健大高崎はピッチャーとバッターの距離を5メートルに設定してバッティングもする。この距離から反応でボールを捉えることで、好投手相手でも選手それぞれが自分のスイングを出来るようにさせるのが狙いにある。
構築された理論。そして理論を体現するための練習メソッド。この両輪が噛み合ったことで、健大高崎に強打という新たな武器が加わった。神宮大会は中止となり、全国の舞台で発揮する機会はお預けとなったが、来春以降に猛打を見られるのを楽しみにしたい。