未来の千賀タイプ、なぜ育成枠?など今年、育成枠指名を受けた高校生投手は逆転する可能性が大いにあり!

オリックス育成1位指名を受けた川瀬 堅斗(大分商)
今年の育成枠で指名を受けた高校生投手は非常にレベルが高い。特に投手については3年~4年後に大逆転をする可能性を秘めている。そんな期待の好投手を紹介したい。
最速148キロ右腕・川瀬 堅斗(大分商-オリックス育成1位)はこの夏、足の故障があり、本来の投球ができなかった。それでも140キロ中盤の速球、スライダー、回転数が高いカーブを投げ分けた投球の完成度は高かった。過去に育成枠から支配下登録となった高卒投手と比べても投球の基礎はできていて、フォームの土台もよいので、しっかりと積み上げていけば、150キロ。そして支配下登録も近い選手ではないだろうか。
木下 幹也(横浜-巨人育成4位)の育成指名は、今年のアピール不足が響いたところがある。好調時は145キロ前後の速球、130キロ台のフォークで勝負するが、今年の独自大会はピリッとしない投球が続いた。しっかりと技術を鍛え、150キロ前後の速球を常に投げられる状態にしておきたい。
桑原 秀侍(神村学園-福岡ソフトバンク育成3位)の指名も驚かされた。躍動感のある縦振りの投球フォームから、140キロ後半の速球、カットボール、スライダー、ツーシームを投げ分ける投球は完成度が高い。打者としても鹿児島大会では本塁打を量産したように、投手としてうまくいかなくても野手としても潰しがきくタイプだ。例年ならば本指名されてもおかしくない投手だ。
上田 洸太朗(享栄-中日育成2位)は大阪桐蔭相手にも完封勝利を挙げた実績もある大型左腕。140キロ中盤の速球、キレのあるスライダーは魅力的だ。
松木平 優太( 精華-中日育成3位)は期待の有望株だ。180センチ65キロと細身だが、バランスの良い投球フォームは柔軟性の高さ、身体能力の高さが伝わる。他のドラフト指名選手と比べても、かなり細いのに、最速145キロをマークする潜在能力の高さがあり、変化球の精の高さを見ても器用さがある。球団は千賀滉大(蒲郡-福岡ソフトバンク)のような大化けを期待しているのではないか。トレーナーからすれば鍛えがいがある逸材であり、長期的なスパンでいけば、驚くような剛速球を投げている可能性がある。
今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響でアピールが難しく、例年以上に有力投手が指名漏れとなっている。それでも指名を受けた高校生投手は球団が高く評価したということ。激しい競争を勝ち抜き、いつか一軍のマウンドに登ることを期待したい。
(記事:河嶋 宗一)
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