今永昇太、濱口遥大、東克樹、上茶谷大河が即戦力で活躍!森敬斗はファームの正遊撃手に!【ドラ1選手のルーキーイヤー】
今永昇太(北筑・駒澤大)
プロ志望届の提出期限が過ぎ、いよいよ今年のプロ野球ドラフト会議の日が迫ってきた。今年も多くの選手がドラフト候補として名を連ねるが、やはり一番の注目は「ドラフト1位候補」だろう。ドラフト1位といえど、将来のエース候補、来季の即戦力候補など位置づけは様々で、それは起用法にも表れる。そこで今回は、各球団が直近5年間で指名してきたドラフト1位選手たちの、ルーキーイヤーの成績を振り返りたい。今回は横浜DeNAベイスターズを見ていこう。
〇大卒投手4人全員が22試合・120回以上投げ、合計36勝をマーク
横浜DeNAの過去5年間のドラフト1位指名選手とそのルーキーイヤーの成績は以下の通り。
2015年 今永昇太(北筑・駒澤大) 投手
22試合 8勝9敗 135.1回 136奪三振 防御率2.93
2016年 濱口遥大(三養基・神奈川大) 投手
22試合 10勝6敗 123.2回 136奪三振 防御率3.57
2017年 東克樹(愛工大名電・立命館大) 投手
24試合 11勝5敗 154回 155奪三振 防御率2.45
2018年 上茶谷大河(京都学園・東洋大) 投手
25試合 7勝6敗 134回 102奪三振 防御率3.96
2019年 森敬斗(桐蔭学園) 内野手
54試合 2本塁打 13打点 7盗塁 打率.213 長打率.287 出塁率.266(ファーム)
※10/23終了時点
2015~2019年の5年間で横浜DeNAが指名したのは、高卒野手1人、大卒投手4人と、即戦力投手重視での指名が多くなっている。
始めの3年間は、立て続けに大卒左腕をドラフト1位指名し、左腕王国の礎を築いた横浜DeNA。開幕ローテーションを掴んだ今永昇太は、シーズン序盤は好投を続けながら勝ち星がつかない時期もあったが、初勝利から5連勝を記録するなど一軍の戦力として活躍を見せた。
濱口遥大も今永同様に開幕ローテーション入りを果たすと、監督推薦でオールスターにも選出された(左肩違和感のため辞退)。再び戦列に復帰すると、最終的には二桁勝利をマークし、新人特別賞を受賞した。
大卒左腕3人の中で最も好成績を残したのが、東克樹だった。規定投球回を投げ、11勝をマーク。監督推薦でオールスターにも出場し、新人王も獲得。とりわけ巨人戦で無類の強さを発揮し、5戦5勝をマークした。
4年ぶりの大卒右腕となった上茶谷大河は、やはり開幕ローテーション入りし、シーズンのほとんどを一軍で過ごし、8勝をマーク。規定投球回には達しなかったものの、チームの2位進出に大きく貢献した1年だった。
2009年の筒香嘉智(現タンパベイ・レイズ)以来、10年ぶりの高卒野手となった森敬斗は、ここまでファームで54試合に出場。守備に就いた試合は全て遊撃手で出場しており、チームの期待がうかがえる。攻守でやや苦しんではいるものの、まずはイースタン・リーグの規定打席をクリアしたいところだ。
4人の大卒投手全員が一軍のローテーション投手として登板し、いずれも120回以上を投げている。さらに左腕の3人は奪三振率9以上と、ルーキーイヤーの活躍では12球団トップ級の成績を残してきた。今年のドラフトでも同レベルの投手を狙うのか、それとも昨年の森のように将来性を見込んだ指名となるのか。球団の戦略に注目したい。
(記事:林龍也)