1年目でファームの遊撃レギュラー掴んだ小幡竜平!阪神の高卒ルーキーの現在地
今季、プロの舞台へと進んだ高卒1年目の選手たち。2000年生まれ世代の彼らは、「ミレニアム世代」と呼ばれ、高校3年の夏の全国高等学校野球選手権が第100回大会だったということもあり、大いに野球界をにぎわせてきた。
根尾昂(大阪桐蔭⇒中日)のように中学時代からその名を知られた者もいれば、吉田輝星(金足農⇒日本ハム)のように高校3年時に一躍全国区となった者もいるミレニアム世代。そんな彼らの1年目の活躍を、球団ごとに振り返りたい。今回は阪神タイガースの高卒ルーキーたちを見ていく。
1年目から遊撃レギュラー格の小幡竜平
左から小幡竜平、川原陸
2018年プロ野球ドラフト会議で阪神から指名を受けた高卒選手と、彼らのファーム成績は下記の通り。
2位 小幡竜平 内野手 延岡学園
99試合 71安打 1本塁打 14打点 9盗塁 79三振 打率.225
九州屈指の遊撃手として、2位指名で延岡学園から阪神に入団した小幡竜平。3月からコンスタントに試合に出続け、99試合でチーム4位の340打席に立った。開幕当初はなかなか安打が出ずに苦しんだが、6月には月間打率.310を記録し、初本塁打も放った。しかし7月以降は調子を落とし、最終的に打率は2割台前半でシーズンを終えることとなった。
守りでは遊撃でチーム最多の93試合で守備に就いた。22失策は同世代の根尾昂(中日)の24失策に次いで、リーグ2番目に多い数字だ。しかし失策の多さは、守備機会の多さと球団からの期待の大きさの現れでもある。その証拠に、今季のウェスタンで規定試合数(※)に達した遊撃手は小幡の他に根尾、川瀬晃(ソフトバンク)のみだ。来季は好守でレベルアップを図り、一軍初昇格をつかみ取りたい。
※野手の場合、チーム試合数×2/3
5位で創成館から入団した川原陸は、故障などのため登板なしに終わった。このオフの間にしっかりと身体を作り、来季はまずファームで経験を積みたい。
今年のドラフトでは西純矢(創志学園)、井上広大(履正社)など、甲子園のスターの大量指名に成功した阪神。1学年下の選手たちにも有望株が多いだけに、小幡、川原も来春キャンプで着実な成長を見せてアピールしたい。
(記事=林 龍也)
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