平良海馬と高木渉。高卒3年目の若獅子が躍動中!
西武ライオンズの平良海馬(八重山商工出身)
パ・リーグを3連覇を目指す西武の若獅子が躍動している。平良海馬(八重山商工出身)と高木渉(真颯館出身)である。
ともに2017年ドラフトで指名された高卒3年目。このドラフト会議で指名された高卒の選手を見ると、清宮幸太郎(早稲田実→日本ハム)と安田尚憲(履正社→ロッテ)に中村奨成(広陵→広島)が大きく取り上げられ、プロ入り後は村上宗隆(九州学院→ヤクルト)が大きく羽ばたいている。
そのなかで平良はドラフト4位、高木は育成ドラフト1位での指名となっており、話題となっていたわけではなかった。
しかし、平良は昨シーズン夏場に一軍へ昇格すると、中継ぎとして26試合に登板。2勝1敗、1セーブ、6ホールド、防御率3.38の結果を残す。ホールドやセーブがついていることからもわかるとおり、僅差の場面でも多く起用された。
今シーズンは春季キャンプで先発挑戦をおこなったものの、うまくいかず昨シーズン同様に中継ぎとしてのスタートとなった。しかし、2年目のジンクスを感じさせることはない。
7月19日の楽天戦では、自己最速となる160キロも記録。その豪腕を武器にK/9(1試合あたりの奪三振数)は11.39と5試合以上登板している投手の中ではチームトップ。リーグでもモイネロ(17.25)と嘉弥真新也(13.86)にについで3位の数字。まさにリーグ屈指の奪三振マシーンとなっている。
例年、中継ぎ陣に弱みを抱えていた西武だが、今シーズンは大きな破綻が見られない。新外国人のギャレットの加入もあるが、平良の活躍も大きい。
そして高木である。昨シーズンから支配下登録された高木だが、一軍での出場はわずか1試合のみ。今シーズンも開幕は二軍スタートだったが、8月11日に一軍へ昇格。
翌12日からスタメンで起用されると、13日には1番を任される。その試合で2安打1打点と結果を残し、翌14日の試合でも3安打2打点と連日の活躍。外野のレギュラー争いに加わらんとする勢いだ。残念ながら8月16日に登録を抹消されたが、代わりに上がってきたのはドラフト同期の西川愛也(花咲徳栄出身)だった。同世代の選手たちで切磋琢磨しているのである。
このように高卒3年目の若獅子たちが、着実にレベルアップを図っているのである。それもドラフト1位で指名されるような、アマチュア時代からのトッププレーヤーではなく中位・下位指名からだ。今シーズン彼らはどのような成長を遂げるのだろうか。ここからも注目していきたい。
(記事=勝田聡)