不完全燃焼に終わった創価・森畑侑大。体を作り直して「ゆくゆくはプロに」
森畑侑大(創価)
今年の東京を代表する好投手の1人・森畑侑大。高い身長を活かしたキレのあるストレートは140キロ台をマークするなど、高い能力を持っていることで、注目を集めていた。
しかし準決勝・東海大菅生戦に2番手で登板すると、6回と3分の1を投げて奪三振4、自責点6と打ち込まれてしまった。指揮官の片桐哲郎監督も「大会でこんなに打たれたのは初めて」だと語る。
昨秋の準決勝の帝京戦で好投した森畑。この時のピッチングを見ていた東海大菅生・若林泰弘監督も「非常に良かった」と高評価していた。森畑は冬場、そしてコロナ期間に体重を増やし、スタミナ強化などフィジカル面のレベルアップに努めた。
さらに身体の成長に合わせて、秋までは足を上げた時に軸足の踵を浮かせることで球速アップをさせていたヒールアップを辞めた。身体のエンジンが大きくなった結果、ふくらはぎへの負担が軽減させても、身体全体で投げることで球速も出るようになった。
今大会も3回戦の聖徳学園戦で登板するなど、エースとしてチームを牽引してきたが、強力・東海大菅生打線に捕まった。
「力むと高めに浮いてしまいますしロングリリーフでしたので、8割でも低めに良いボールを投げ込もうとしました。真っすぐだけではなく、緩急も使って行きましたが、真ん中付近のボールや高めのボールを打たれました」
自慢の速球以外のボールも、混ぜて勝負した森畑。それでも失投を逃さない東海大菅生打線。「隙がなかったですし、強い打者ばかりでした」
片桐監督も、「今までの打者ならファールだったところを外野まで運ばれたりして力んでしまった。彼らしい投球ができなかったと思います」と分析する。
それでも「良い投手になりたいと思って練習してきて注目投手になりました。今日の悔しさも次のステージに繋がると思います」と森畑へのエールを送った。
次のステージでも野球を継続することを明言した森畑。「身体を作って9回を投げきれる体力を付けて、ゆくゆくはプロに行ければと思っています」
次のステージで森畑がどんな姿を見せてくれるか。森畑の今後の成長を楽しみにしたい。
(記事=河嶋宗一)
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